キャリアガイダンスVol.405
11/64

 私も、最初はあまり負担ではないやり方にしたほうがよいと思います。まずは1コマに数分でよいので、グループワークか、生徒が隣同士で話し合う機会をつくってみてはいかがでしょう。 おすすめは、毎回、その同じパターンをくり返すこと。新しい取り組みについては、生徒も先生も「慣れ」が必要だからです。ALを始めた先生からはよく「回を重ねるほど、生徒たちは机を動かすことも、話し合うこともうまくなった」とお聞きします。慣れの効果は大きいんですよ。 授業の時間配分については、発想の転換も必要です。教科書や資料を読めばわかることは、説明を省くか最小 例えば私の場合は、50分の授業であれば、最初の15分間が学習内容の説明、次の25分間で生徒のワーク、最後の10分間がふり返り、というパターンで進めているのですが、各時間帯にそれぞれのルールを設定しています。 最初の15分間は、教師である私の説明をきちんと聴くのがルール(ただし私は双方向のやり取りに慣れているので、説明した内容について生徒のほうで訊きたいことがあれば、質問は自由に受け付けています)。 次の25分間、生徒同士のワークは「しゃべる、質問する、説明する、動く(立ち歩く)、チームで協力する、チームに貢献する」がルール。限に。説明や指示をしたら、まだわかっていない顔の生徒がいても、話を何度もくり返さない。そうして捻出した時間をワークにあてると、わからないことがある生徒は、ほかの生徒に訊くようになります。しかも、忸怩たる思いはありますが、教師の正確さを心がけた説明より、友達の大雑把な説明のほうが、生徒には理解しやすいことも多いのです。 15分で説明すると決めたら、その時間内で話せるよう、ストップウオッチやビデオカメラを使って練習するのも効果的です。時間内で話すという意識を、私たち教員はもう少し高めたほうがよいと感じています。 最後の10分間、学習内容や活動のふり返りは、生徒が独力で行うのが原則、といったようにです。 こうしたルール設定がないと、その場その場で、しゃべっていいと思う人はしゃべり、静かにするのがよいと思う人は黙るなど、みんなが各自の暗黙のルールに従うものです。 授業のときから「場面に応じたルール設定」をきちんとしていけば、日々の生徒指導とも齟齬は生まれません。むしろよい効果を期待できます。「今は静かにすべきときだ」「今はみんなで思い切り楽しもう」といったメリハリをつけた指導を、生徒も受け入れやすくなるからです。ケース別 授業実践の悩みはこう解決!!アクティブラーニングに大きな可能性を感じても、いざ取り組んでいくとさまざまな壁にもぶつかります。現場で多くの先生方が悩んでいる事例について、ご自身も試行錯誤を重ねてきた小林先生に対処法をうかがいました。取材・文/松井大助 撮影/平山諭アクティブラーニングの導入に正直負担を感じる。授業にワークを入れたら、時間が足りないかも。グループワークをやると、一人の話を聴くときや個々に頑張るときも仲間と騒いでしまわないか。おすすめは、まずは短時間で生徒同士のワークを毎回やること。発想の転換も必要です。ルール設定が大事。ルール設定がないと、人は各自の暗黙のルールに従います。導入への負担感授業規律・学校規律回答回答回答者小林昭文先生1章アクティブラーニング最前線見えてきた課題とその解決策132014 DEC. Vol.405

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です