キャリアガイダンスVol.405
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授業と生徒の未来今、高校の教育現場に急速に広がる「アクティブラーニング」。2012年中央教育審議会の答申も、その加速の一因かもしれません。一斉講義型の授業スタイルから、生徒たちが主体的に学び合う学習スタイルへと、パラダイム転換を促すフォーラムやセミナーが各地で開催されています。学習意欲を高め、「確かな学力」の向上につなげるにはどうすればいいのか。アクティブラーニングに取組んでいく中で、直面する課題を乗り越えるには? 生徒たちの能動的な学びの場に、先生はどう関わるか。授業実践が始まったからこそ、「現実」と「課題」も見えてきたように思います。京都大学の溝上慎一教授は新著『アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換』(東信堂)で、アクティブラーニングは学習形態を表す概念であり、決して講義そのものがなくなるわけではない、と伝えています。さらにはアクティブラーニングを取入れた授業を「アクティブラーニング型授業」と定義し、あらゆる能動的な学習スタイルに転換していこうと呼びかけています。今年10月の中央教育審議会 高大接続特別部会の審議では、これから目指すべき方向性として「主体的・協働的な学習・指導方法であるアクティブ・ラーニングへの飛躍的充実を図る」と明記され、さらに注目度が高まっています。「主体性・多様性・協働性」が求められるこれからの社会において、アクティブラーニング型授業によって、「確かな学力」はもちろん、キャリア教育の視点も備えた「生きる力」を育んでいくことが期待されています。一過性のブームで終わらせるのではなく、未来社会を創造していく生徒の「主体」を育むことこそが今、求められているのではないでしょうか。日本のすべての生徒が、すべての授業において学び合い、未来につながる授業が受けられますように。本特集が授業実践の参考になればと願うと同時に、先生方のチャレンジを応援しています。 山下真司(本誌 編集長)52014 DEC. Vol.405

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