キャリアガイダンスVol.405
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宮崎一樹先生【数学】 港北高校(神奈川・県立)生徒との信頼関係があってこそのAL 全校あげてALを推進している港北高校。宮崎先生は昨年の着任とともに、ALに取り組んでいる。「以前いた学校では講義形式が中心でした。一方通行になりがちな数学で、生徒が理解できているか知りたくて、アウトプットを増やす授業ができないか考えていました」 最初に取り組んだのは、『日常にひそむ数理曲線』という動画を見せた授業だ。数学を身近に感じさせ、生徒と会話することから始めたそうだ。 この日の授業は二次関数の復習。30分の制限時間でプリントを解く。教え合ってもいいことを伝えると、生徒たちは自由に机を動かし始め、話しながら問題を解いていく。先生は教室を動き回り、生徒たちは先生が近くに来ると次々と質問を投げかける。制限時間が過ぎると、今度は全員がグループに分かれ、先生が板書した問題を教え合いながら考え、各リーダーが解答を発表。「ALの授業をしてから、生徒の『わからない』という言葉を聞けるようになりました。講義形式ではなかなか聞けなかったことです。グループ形式になると友達同士同様、私にも気軽に言えるようです。わからないことを吐き出せることは生徒の精神衛生上にも良いですし、教師側も理解度を把握できます。以前はテストで初めて知ることが多かったのですが、その前に、時間をかけて説明すべきところがわかります」 しかし、AL型の授業を面倒と思う生徒もいるのではないだろうか?「それはもともと授業や教員自体に不満をもっているのではないでしょうか。ALは教師だけが頑張って成功するものではなく、生徒の力も必要です。生徒との信頼関係の土台があってこそのALだと思います。そのために、『どんなささいな質問でもしてほしい。必ず答えるから』と伝えてきました。講義形式のときは授業中には質問しにくい生徒もいるので、定刻の3分前には授業を終わらせて、教室を出ずに生徒とおしゃべりするなど私に話しかけやすい場を作ることを心がけています。 今後は、生徒の集中力をさらに高めるために、班ごとで解くスピードを競わせたり、まず家で数学にかかわる動画などを見てもらってから学校で演習をするような反転授業もやっていきたいと考えています」生徒の理解度を授業内で把握することができる授業を変える若手教師たちの実践取材・文/長島佳子 撮影/平山諭(32・34p)、平野愛(33p)、山口裕朗(35p)生徒の「わからない」という声がうれしいです!1968年創立/普通科/生徒数835人(男子359人・女子476人)/進路状況(2013年度実績)大学71.5%、短大6.1%、専門学校7.9%、就職2.5%、その他11.9%322014 DEC. Vol.405

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