キャリアガイダンスVol.405
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「学問のあるところに技術は育つ。技術のあるところに産業は発展する。しかるに産業は学問の道場である」。これは初代学長、本多光太郎先生の言葉です。今、産業界が苦労しているとすれば、責任の一端は学問にあります。製造業のソフトウエア部門が弱いとすれば、大学がそれを教えてこなかったのです。 労働人口が減り、生産拠点が国外にシフトするなか、卒業生は一生懸命、国際社会で戦っています。大学も本気で国際競争力をつけなければなりません。そのため本学は「日本の理科大から、世界の理科大へ。」という長期目標を掲げました。外からやってくるグローバル化ではなく、自ら進んで基盤となる経済についても理解を深める学科となるはずです。 日本では終身雇用・年功序列といった制度や、製品自体に価値の比重を置く考え方があり、MBAホルダーなどが活躍する素地が育ちませんでした。その結果欠落したのがアントレプレナーシップであり、経営学部ではその育成に力を入れていきます。 加えて同学部が重視するのが他学部との連携です。本学はこれまで、機械工学と医療の連携による先端医療工学プロジェクトなど融合科学に力を入れてきました。これと同様、理工系の各学部との連携によるイノベーションを目指していきます。 高校生に伝えたいのは「サイエンスが好きなら理科大は楽しい」ということ。楽しいという感覚は、学生生活を豊かにするうえ、良き思い出となって残ります。その感覚があるから私も縁あって理事長の職を引き受けました。母校愛は膨らむばかり。自身の学生時代を振り返り、ここで得たと思えるのは、問題に向き合い、科学的に解こうとすれば、必ず答えにたどりつけるという自信です。確かに勉強は厳しいですが、その努力は確実に力へと変わります。【理事長プロフィール】なかね・しげる●1949年生まれ。東京理科大学理工学部卒業。IBM、SAP、プライスウォーターハウスクーパース、i2テクノロジーズ、パワードコムにて勤務。現在、UWiN株式会社代表取締役社長兼CEOおよびTPG Capital株式会社 Senior Advisor。2012年12月より現職。【大学プロフィール】1881年東京物理学講習所として創立。理学部第一部、理学部第二部、薬学部、工学部第一部、工学部第二部、理工学部、基礎工学部、経営学部の8学部33学科(大学院・専門職大学院11研究科31専攻)を擁する理系総合大学。日本の理科大から、世界の理科大へ。国際競争力のある大学を目指すいくグローバル化です。幸い本学にはノーベル賞候補である藤嶋昭学長を筆頭に、学生があこがれる教授陣がそろっています。また、世界へ向かう際の先導的な役割を期待して、マレーシアの元首相のマハティール・ビン・モハマド閣下や、MIT(マサチューセッツ工科大学)Sloan School of Managementのマイケル・クスマノ教授をグローバルアドバイザーとして迎え入れました。 MITは工学部と経営学部がうまくカップリングした大学です。本学の経営学部も文理の枠組みを超えた視点から経営にアプローチしています。2016年度には神楽坂キャンパスに全面移転。新設予定のビジネスエコノミクス学科(仮称・構想中)は、経営の̶変革に挑む̶まとめ/堀水潤一 撮影/平山 諭学校法人 東京理科大学理事長中根 滋492014 DEC. Vol.405

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