キャリアガイダンスVol.406
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学年を問わず全教員が担当する。「学校全体でインターンシップに取り組んでいるという認識を教員の間に共有するための取り組みです。実は、外部との交渉が少ない教員が社会を知る貴重な機会にもなっています」(沢田先生)② 各科目の単元ごとに  キャリア教育の目標を明示 各教科・科目を担当する教員は、年間授業計画において、1年を通したキャリア教育の観点からの目標を掲げる(生徒に配るシラバスにも記載)。加えて、文部科学省が定める基礎的・汎用的能力のうち、授業の各単元で主にどの能力を育成するかも図1のような体裁で記載する。「単元単位でキャリア教育を意識して授業計画を作成することで、各教員が自分の授業で具体的に何ができるかを考え、キャリア教育への理解を深めることにもつながっていきました」(沢田先生)③ 生徒指導や授業態度に  関するルールの統一と徹底 同校では、服装やあいさつ、さらに授業中の態度などの指導もキャリア教育の重要な軸の一つとしている。「ルールを守る」ことを理解させることがねらいなので、教員によって指導にばらつきが出ないよう、基準を明確にし、かつ徹底させている。「例えば、本校では生徒の登校時に約40人の教員の半数ほどが校門に立ちますが、これも教員間の意識の統一に役立っています」(沢田先生)④ 授業以外の時間は  多くの教員が職員室に 授業が終わった教員は、教科準備室などではなく、職員室に戻ってくるのも同校の特色。沢田先生自身も進路指導室にも机はあるが、常駐しているのは職員室。同じ空間で日々密にコミュニケーションすることが、生徒に関する情報共有や教員同士の関係強化にもつながっている。「本校は教員同士の仲が良くて、職員室は常に笑いが絶えないですね。生徒が進路について相談に来たら、担任だけでなく、隣の進路指導部の教員が一緒になって対応するということもよくあります。学年や分掌の枠を超えて協力して生徒の指導に当たる意識は、この職員室の雰囲気によって醸成されている面も大きいと思っています」(沢田先生) このほか、分掌ごとに各学期1回は研修を開催する、年4〜5回は全教員が集まる飲み会も開催するなど、教員同士の交流や情報共有の機会が豊富に設けられている。また、部活動の顧問を4〜5人で担当する、担任以外の教員も個人面談を担当するなど、一人の生徒を複数の教員で見守る体制が整っていることも大きい。このような多角的な協力・共有体制作りがキャリア教育への組織的な取り組みを支えているという。進路指導部主任主幹教諭沢田 彰先生図1 授業で主に育成する基礎的・汎用的能力◎=強く関連 ○=関連※深沢高校平成26年度年間授業計画より一部抜粋第3学年「情報B」の例●キャリア教育の観点からこの教科・科目で身につける力●単元ごとに主に育成する基礎的・汎用的能力多様化する情報化社会で、誰もが情報の発信者になれる時代を適切に生き抜くために必要な情報活用能力の育成 単元人間関係形成・社会形成自己理解・自己管理課題対応キャリアプランニング1学期コンピュータにおける情報のあらわし方○◎問題解決とコンピュータの活用◎○コンピュータのしくみ◎○アルゴリズム○◎2学期アルゴリズム◎○問題の解決方法○◎モデル化の方法○◎コンピュータによるシミュレーション◎○3学期データベースと情報検索○◎データベースの作成○◎社会を支える情報技術◎○キャリア教育の今後を展望する先進校の取り組む「組織」「評価」「授業」332015 FEB. Vol.406

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