キャリアガイダンスVol.406
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も担当者が面談することも。その生徒が何に興味をもって生きているのかを深く探り、最終的に自分で決めさせるのです」。 ほかの生徒からの刺激を与えて考えさせるということも、堀川でよく使われる手法。「海外研修で有意義な活動を行った生徒や、コンテストなどに選ばれた生徒には、いろいろな場で体験談や学んだことを話してもらいます」と橋詰先生。 〝学びの還元〞が絶えず行われ、学びや進路に対してどん欲な空気が醸成されていく。 そんな堀川高校でも、教科の授業の形態は必ずしも探究的なものではなく、一部の先生をのぞき一斉教授型が主流だった。しかし、授業の基本設計が探究型であるIBの研究や、アクティブラーニングの校内研修を行ったことをきっかけに、今、教科においてもアクティブで探究的な授業を目指し始めている。そもそも生徒は探究活動や委員会、部活動などで学び合いをすることには慣れている。堀川独自の学校文化は、授業も含めた校内の隅々まで行き渡ろうとしている。 また、SGHの取り組みでは多様性に富んだ社会の中で自立して生きる「しなやかさ」「したたかさ」を備えた青年の育成を目指すと宣言した。しなやかさとは、どのような環境や条件のもとでも目標を成し遂げる柔軟性。したたかさとは、知的に耐え交渉を続けることにより、多様な価値観を重ね合わせて新たに創造する力を想定したという。 「生徒は祇園祭の手伝いをしていますが、より自立するために、これからはそういった学校外での活動を増やしてほしい。京都の観光の問題に対してアクションを起こすのもいいでしょう」と飯澤先生。生徒たちの活動が自主的に社会とつながりをもち始めるのは、そう遠くなさそうだ。統括室室長橋詰 忍先生企画研究部長飯澤 功先生探究活動で身についた学び合いの精神図2 3つの柱と生徒による主体的活動探究基礎既存の答えがない問題に対して論理的に考え、客観的な根拠を集め、答えに近づく手法を段階的に学ぶ学校設定科目。生徒による探究基礎委員会も運営に参画する。海外研修研修場所、研究内容は生徒に委ね、活動内容の具体化や事前準備は、生徒によって構成される海外研修委員会が中心となって行う。2014年3月、スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定を受ける。堀川高校ではグローバル・リーダーに必要な要素は受容力・発想力・知的耐力・交渉力であると考え、「『しなやかさ』と『したたかさ』を備えた青年の育成」を目指す。2002年より3期連続でスーパーサイエンスハイスクール(SSH)研究指定を継続中。探究活動をベースにしながら、科学的研究能力を伸ばすための効果的な教育法を研究し、成果を文系の生徒など堀川高校全体に還元している。2012年、「国際バカロレア(IB)の趣旨を踏まえた教育の推進に関する調査研究」の指定を受ける。これまでの「探究活動」や生徒主体の「実体験を重視した活動」をさらに国際社会で通用するものへと発展させる指導方法・評価方法について研究していく。̶研究成果で社会に貢献する̶̶研究を通じて理論的思考力と言語能力を養う̶̶取組を通して成長する̶リーダー・スタッフ活動等学校説明会、中学生向け「探究道場」などは生徒が直接運営にかかわる。また、祇園祭の手伝いや海外からの訪問者との交流など、生徒にさまざまな体験の場を提供。キャリア教育の今後を展望する先進校の取り組む「評価」「組織」「授業」372015 FEB. Vol.406

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