キャリアガイダンスVol.406
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何を、何のために、どうやって学んでほしい?教科を越えて共有できる「学び」を探るしている学びにも、授業の工夫にも、教科を越えて通じ合うものが見てとれる。 会に先立って全体の計画と進行を担ってくださった稔ヶ丘高校の山崎先生が、前提としてシェアしたい思いを語った。「このメンバーは各自が教科固有の目的・役割を担い、固有の特性・条件のなかで独自の実践をされています。その面々で『目指している学びは何か』を問い直したら、それぞれの実践が深いところでつながり、『共有できる学び』が見えてくるかもしれません。その結果、明日からの現場の風景が違って見え、新たなエネルギーが湧いてくればと思います」 続いて、各先生の授業観を交えた自己紹介や、各自が授業を通して生徒に得てもらいたいことを付箋を使ってグルーピングするワークを行った。共有できたのは、例えば、どの先生も「生徒が主体的に学び、主体的に社会に参画していく」ことを目指して授業をしていたことだ。 「多様な生徒がお互いを認め合えるような関係づくり」も重視。「どの生徒にも居場所がある空間だと学び合いが深まる」(浅野美)からで、「今後は多様な人と共生する力が問われる」(高橋英)からでもある。「数学が得意な子と苦手な子をペアにし、得意な子も解けない問題を出すと、一緒に悩む形で苦手な子も授業に参加しやすい」(三原数)など、活動の工夫も共有された。そうした情報共有をしたうえで、座談会でさらにそれぞれの問題意識を掘り下げていった。今回は特別編。国語、数学、理科、社会、英語、情報、美術の教科を担当する7人の先生が集まり、授業で目指していることや工夫していることをシェアしました。そこから見えてきた、共有できる「学び」とは?取材・文/松井大助 撮影/村田わかな目指している学びを問い直し、各教科の授業のつながりを探る 「教科の学び」と「キャリア教育」は別物ではなく、本来、生徒は教科の授業で、社会で生きていくために必要なこと、キャリア発達に不可欠なことを多く学んでいる。この連載ではその視点に立ち、社会とのつながりを明確に意識した授業を実践している先生方を取材してきた。 そのなかで見えてきたことは、先生方の実践には、教科の枠を越えて、どの先生にも参考になりそうなエッセンスがつまっていたことだった。その要素を各教科の先生方がみんなで出し合えば、授業で目指すべきことや、そのためにできることの一端が明らかになるのではないか。それによって授業の創意工夫の幅が広がり、教科を越えて先生方が力を合わせる際のヒントになれば。そのような意図から企画したのが今回の特別編となる。各教科で創造的な授業をされている先生方に集まっていただき、「教科を越えて共有できる学び」を探った。 まず、各先生には下準備として「生徒に何を、何のために学んでほしいか」「そのための授業の工夫」をシートにまとめていただいた。その際に授業の工夫は二つに分類した。一つは、教科書などの学習コンテンツ(学習内容)の活用。もう一つはグループワークなど学習プロセス(学習活動)の工夫だ。各先生の主な記述を抜粋したのが44〜45ページの表となる。目指クリエイティブティーチャーに学ぶ!422015 FEB. Vol.406

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