キャリアガイダンスVol.406
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生徒に「何を、何のために」「どうやって」学んでほしい?(抜粋版)「○○のためにこれを学びたい」という主体性をもちにくいと思うのです。浅野先生や須藤先生がされている、地域や企業の人と組んだプロジェクト型の学習(※③)はまさに実社会とつなげた授業ですね。座学中心になりやすい教科でも、例えば英語なら、「英語を使って社会問題をどう解決できるか」を授業で考えてみたり。そうした取り組みをしなければ、グループワークなどアクティブラーニング型の授業(※④)をしても、生徒が本当に能動的に学ぶようにはならないと思います。ほかの教科の魅力や有用性を自分の担当教科で示せないか三原数 その点でいうと、数学はアクティブラーニングにするのが難しい、と感じています。高校数学は万人に役立つとは言えないので。ですので、数学と「美」や「芸術」とのつながりも示すことで、より多くの生徒に学ぶ意義を感じてもらえたら、と思うのですが。授業でグループワークをしても、やらせているうちは生徒主体の活動ではないな、と思ったり。須藤情 うちの学校にも数学が苦手な生徒はいますが、情報の授業で「二進数や指数計算は、0と1の世界からなるコンピュータで使っているじゃん」などと話すと、大好きなネットとつながっているんだと興味をもつ生徒がいます。学習すべてを生徒の「知りたい」から始めなくてもいいと思うのですが、自分の授業のなか日本語訳は能動的な学習。中央教育審議会の『新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて』の答申(2012年)では、アクティブラーニングを「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」とし、問題解決型学習やグループワークなどを例にあげている。2014年11月には、文部科学相が中教審に次期学習指導要領の改訂を諮問、要望の一つとして、「主体的・協働的に学ぶ」アクティブラーニングの充実の検討を求めることも示された。アクティブラーニングプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)、課題解決型学習などとも呼ばれる。授業のなかで、生徒自身が課題を見つけ(または提示された課題と向き合い)、チームで話し合いや調査・分析をして、その課題の解決策を考え、発表や具体的な行動につなげる。実社会で生かしていける「問題解決の力」を、生徒が高めていくことを期待でき、また、生徒は知識や技能をただ習得するのではなく、覚えながら「活用」していくので、学んだことが記憶に残りやすく、物事を学ぶ意義も実感しやすくなると言われている。プロジェクト型学習/問題解決型学習目指している学び授業の工夫何を学んでほしい?なぜそれを学んでほしい?そのために教科書ほかコンテンツをどう使う?そのために学習活動、プロセスをどう工夫する?協働学習でのアウトプット、言語ほか絵や音楽や体などさまざまなチャンネルを使った学び国語 やればできるという自信自分の存在を肯定できてこそ、やりたいことや社会参加に踏み出せる国語 共同で何かを達成する喜び「自他肯定感」をもつ体験が、社会の中で生きていく基盤となる例)中3英語L8“English for me”を拡張、霊長類と人間の言葉の違いについて生徒が調べる生徒同士または教師と生徒のDiscussion(議論)やDialogue(対話)を授業で重視社会 現代社会の理解に必要な概念日常生活では身につかない概念の理解も、市民社会の実現には必要「実証性」「再現性」「客観性」を満たしているのが科学であることを文章で提示問題解決型学習とふり返りで、実証性・再現性・客観性とはどういうことか理解を深める美術 マイテーマを見つけること大切に思えるテーマは社会にかかわる(進路含む)手がかりになる美術 声をあげていいことモヤモヤでも声をあげてこそ、個人や社会の課題は輪郭を現すから教科書、資料集全般ドリルやワークによるくり返しの反復練習、読書活動、資料の読み込み英語 学ぶとはどういうことか学びは主体的に行うもので、社会参加にもつながると感じてほしい英語 ことばとは何かことばがなぜ重要か考えてほしい(人間は記号で物事を認識・理解)英語 自分の価値観を知ること自分の価値観なしに議論できない+自分の価値を信じてほしいから現代社会との関連をもたせた学習内容に。産業革命にコンビニアルバイトの事例を絡める等図を活用して理解。テストで反復(一見、無意味な単語の暗記が学習への自信や意欲に)理科 科学とは何か科学とは何かを知ったうえで学習すると、科学への理解が一層深まる理科 科学の基礎的知識・理解小中高の理科の基礎的知識・理解がないと科学的な見方をしづらい理科 科学と他分野のつながり科学的な見方や考え方を社会の問題解決に応用してほしいから創作活動(めん棒を使った多面体作り等)から「うまく作るには?」などの知りたい概念を生む数学 知識欲が満たされる喜び知識を欲しがり、得るのを楽しんでこそ物事を深く理解できるから小説や論文の選定基準→生徒の学力に即して、狙うプロセス(読めた!等)を体験できるか認知のしくみ等を踏まえて読解や要約のステップを整備、苦手な生徒も活動できるように抽象表現主義の作品やアールブリュットの作品、現代アート、岡本太郎『壁を破る言葉』授業において、対話による鑑賞、ブレインストーミング、発表(プレゼン)等を重視グループワーク(構成的グループエンカウンター、プロジェクトアドベンチャー等)例)中3英語L6“Martin Luther King Jr”で、世界の人種差別を調べ、生徒が解決策も考える授業で学んだことに対してどんな立場・責任を取るか生徒に問い、その価値観を尊重する「選ぶ」(1000のキーワードから気になる言葉を3つ選ぶ等)「人に出会う」「現場に行く」課題研究授業で、その研究の社会への影響、伝わる発表(日本語・英語)も生徒が考える知識・概念を理解してほしいこの感動を知ってほしい探究してほしい※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.406)③④専門家等と協力し、生徒の探究心を向上させる題材を提供。452015 FEB. Vol.406

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