キャリアガイダンスVol.406
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高校1年生からコース制を採用。1学年につき、外部受験メインの特別進学コースが1クラス、内部進学や推薦での外部進学がメインの総合進学コースが3クラスある。 生徒一人ひとりの進路実現のために、個別指導に力を入れている甲子園学院中学・高校。高校入学時から総合進学コースと特別進学コースの2コースに分かれて学ぶ。特別進学コースはセンター試験を含む外部受験を目指すコースで、難関国公立・私立大学へ進学する生徒も。総合進学コースはおよそ3〜4割の生徒が併設の短大・大学へ進むほか、推薦などで外部進学したり、就職する生徒もいるなど、多様な進路に対応している。模擬授業や体験授業で進路を考えるきっかけづくり 中学・高校と同じ敷地内に、生活環境学科と幼児教育保育学科を擁する併設の短大がある。そのため、高1のときから短大と連携した模擬授業や体験授業などが豊富だ。さらに、総合進学コースの生徒向けには、2年生以降の選択授業「総合演習」の中でも短大の連携授業を受けられるようになっている。栄養学部と心理学部を擁する併設の大学とも連携し、大学教授による模擬授業や大学入学後を見据えた授業も実施。進学後のミスマッチが決して起きないよう、また、外部進学を考えている生徒にも自分の進路を真剣に考える機会となるよう設けられた時間だ。その他、総合演習には、一般教科の進学指導、コンピュータや英会話などの実務、音楽など、進路に合わせて豊富な選択授業の用意がある。 「このような学びの環境と度々の面談などで、生徒が自分の力で進路をみつけていけるよう導いています。一方で、内部進学を含む多様な進路の生徒を抱えているため、一斉ガイダンスや一斉指導が難しく、さらに踏み込んだ大学選び、学部学科選びにどう導いていくかという課題がありました」と言うのは、進路指導部長の平田智永子先生。そこで例年、大学の学部学科情報などが詳細に掲載されている『進学事典 応援号』を使い、生徒が大学案内を請求したり、オープンキャンパスに参加できるようにしてきた。「2年生の終わりに『進学事典 応援号』を配布。そのことが、これから実際に進学先を決めるんだという決意を促す役目を果たしてくれていたと思います」と平田先生は言う。面談、授業、『進学事典』で個別の進路に早めに対応していく 「一方で、もっと早期の働きかけをという気持ちもあった」と平田先生。特別進学コースの生徒の多くは早くからしっかりとしたビジョンがあり学問にも興味があるが、意外と自分に見えている狭い範囲だけで考えている部分もある。総合進学コースの生徒の中には、2年生の終わりになってもまだ進路を自分で決めるという実感がわかない生徒もいる。そういったタイプの違う生徒のどちらにも対応できる取り組みとして、今年度は2年生の6月に『進学事典 研究号』を配布。付属の適性検査を受けることから始め、まだまだ自分たちの知らない多様な学問や職業があることを示した。 「生徒の視野は確実に広がったと思います」と平田先生。「『こんな進路を考えてもいいんだ』という新たな発見が、2つのコースの生徒たちそれぞれにありました。特に2年生の6月という時期は、まだ具体的な進路を考えていない生徒も少なくありませんが、事典をパラパラとめくるだけでも進路を意識するようになります」。こうして、進路を考える材料を個々に提供することで、一斉ガイダンスが難しくても足並みを揃えていくことが可能になる。また、6月配付としたことで、夏休みのオープンキャンパスへの参加意欲が高まった。 「進路意識の高い生徒には、『進学事典』付属の学校比較シートを書かせてみるなど、使い方もコースや生徒の状況に合わせています」と平田先生。以前からていねいに実施してきた面談や少人数の選択授業と、『進学事典 分野選び研究号』の活用の相乗効果で、個別指導がより充実したものになった。リクルートサービスを活用した『進学事典分野選び研究号』を使い一人ひとりの進路意識を高める─甲子園学院中学・高校(兵庫・私立)─創立1941年/普通科生徒数 女子252人(高校のみ)進路状況(2013年度)/大学進学51.5%・短大進学30.8%専各進学7.7%・就職7.7%・その他2.3%兵庫県西宮市瓦林町4-25 0798-65-6100 http://www.koshiengakuin-h.ed.jp/取材・文/永井ミカリクナビ進学ブック進学事典 分野選び研究号進路指導部長平田智永子先生■ コース別進路特別進学コース国公立大学難関私立大学甲子園短期大学甲子園大学その他の四年制大学短期大学専門学校など総合進学コース592015 FEB. Vol.406

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