キャリアガイダンスVol.406
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 2002年に校名変更をし、女子校から男女共学に移行した名古屋経済大学市邨高校は、創立100年を越える伝統校。付属中学が併設され、高校卒業後も短大、大学、大学院と学びのステージが用意された総合学園である。これまでは、そうした環境要因を生徒募集のアピールポイントに据えてきた同校だが、2013年から学校改革・授業改革に着手。きめ細かな進路指導をするために、国公立・難関私大を目指す「特進」、私大・短大を目指す「文理」、専門的な知識や技術の習得を目指す「キャリアデザイン」と、コースを1つ増やしての3つに分類し、2014年からはアクティブラーニング(以下AL)を導入して大きな成果を上げている。「受験サプリ」は、自ら学び行動する力を育む最適なツール 学校改革のきっかけは、2011年に着任した澁谷有人校長が「授業に興味をもてない生徒や寝ている生徒が多い。授業は楽しくなくてはいけない。生徒の顔を上げさせる授業をしよう」と新たな方針を打ち出したことだという。「そこで、生徒の自ら学ぶ力を伸ばすために自習室を設け、2013年夏には校内に無線LANを配してiPadやプロジェクターを導入。ICT環境が整ったことで、最初に導入を検討したのが、人気予備校講師の授業をオンラインで学べる『受験サプリ』でした。理由は、受動的な通塾よりも自ら行動して学ぶ力を育めるツールだからです。その導入検討を始めたころ、『キャリアガイダンス』誌のAL特集を見たことがALに踏み出すきっかけとなり、多くの教材を検討して選んだのが、Skypeを使ってネイティブのレッスンを受けられる『英会話サプリ』です。現在は、この2つのツールを〝自ら学び、行動する力〞を育てる授業改革の、2本の柱に位置づけています」と進路指導部主任で、英語担当の中村弘之先生。 2つのツールとも、本格導入は英語のALを開始した昨年4月。現在、「受験サプリ」は、中学から高校まで約50名が登録して家庭学習に活用中。「英会話サプリ」は、約40名が登録し、英語部を中心に活用している。ALとICTツールで独自のメソッド開発を「料金は自己負担なので、『受験サプリ』は、受験を控えた高校3年の『特進コース』の生徒が中心。今年は自宅だけでなく、校内でも積極活用できるように、春休みに大型の自習室の造設を計画しています」と中村先生。共に授業改革を推進してきた英語の三原美樹先生は、「AL導入で、生徒たちは『授業が楽しくなった』と言います。『英会話サプリ』も話せる英語が楽しく学べるツール。ぜひ、授業に取り入れたいですね」と話す。そして国語の手塚哲男先生も、「今は、国語もAL。今年は『受験サプリ』で自主性を伸ばしたい」と意欲的だ。 目指すところは、ALと「受験サプリ」などのICTツールをミックスした〝市邨メソッド〞の開発である。リクルートサービスを活用したアクティブラーニングで学ぶ楽しさを育て「受験サプリ」で自主性を育む─名古屋経済大学市いちむら邨高校(愛知・私立)─創立1907年/普通科生徒数 1003人(男子441人・女子562人)進路状況(2013年度)/大学進学57.8%・短大進学9.6%・専各進学24.9%・就職3.3%・その他4.4%愛知県名古屋市千種区北千種3-1-37 052-721-0161 http://www.ichimura.ed.jp取材・文/丸山佳子後列右から進路指導部主任 英語担当中村弘之先生澁谷有人校長前列右から英語担当三原美樹先生広報部主任 国語担当手塚哲男先生受験サプリ■ ICTツールを活用した学校改革●生徒の様子が見えるガラス張りの自習室「ガラス張りにして、ほかの生徒にも刺激を」と、校長の提案で誕生した自習室。この春には、「受験サプリ」対応の自習室も完成予定。●20台のプロジェクター導入で、授業を楽しく視覚的授業が増えて生徒の顔が上がり、生徒も発表機会が増えて授業を楽しむように。写真は、英語の発表風景。●英語から始まったALへの取り組み「特進コース」以外の生徒を習熟度別に分け、グループ学習中心に行っている英語のAL。自ら調べ、まとめたことを英語で発表するなど、必ずアウトプットすることで、読む・書く英語だけでなく、話す英語が身につくようになったという。●「受験サプリ」を毎日の自習に活用「昨年夏に『受験サプリ』に登録し、自宅で毎日の自習に使っています。数学が好きなので、今は高2トップレベルを勉強中。教科書ではわかりづらい部分も、先生の解説を動画で繰り返し確認できるので、すごく便利です。英語は少し苦手なので、克服を兼ねて勉強しています」(尾上知穂さん。文理コース・高校2年)●英語部では、スピーチコンテスト出場者も「英語は得意ではなかったのですが、授業が楽しくて英語部に入り、『英会話サプリ』で会話力がついてきたので、スピーチコンテストにトライしました。すごく自信になりました」と寺島美穂さん(文理コース・高校2年/写真前列右から3番目)612015 FEB. Vol.406

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