キャリアガイダンス vol.407
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〝未来を創造する力〞をどう育むか?展望編不確実な状況を前向きに楽しみ、「だったらこうしよう!」と自ら未来を切り拓いていく││これからの時代に活躍するのはきっとそんな人たちです。イキイキと自分らしく未来を創造する力を養うために必要なスタンスや行動について、専門家の話をもとに考えます。取材・文/伊藤敬太郎株式会社ヒューマンバリュー 代表取締役社長兼清俊光氏人々・組織・社会の「学習の質」の向上に貢献するために、人材開発と組織変革の潮流を踏まえつつ、現場の知識・経験を取り入れ、クライアントとの協働的なアプローチで新しい知識・技術を創造し、変革プロセスをデザイン・実行している。 今、学校でも企業でも、「人の育て方」は大きく変わろうとしている。全員に一つの正解を与えていればよかった時代は終わり、一人ひとりが自分なりに答えを探り出すことが求められる時代にすでになっている。 先生も上司も明確に示すことができない未来を自分で創っていく力。これをどう養っていけばいいのだろう。企業の組織開発などに取り組んでいる株式会社ヒューマンバリューの代表取締役社長・兼清俊光氏にいくつかのキーワードを挙げてもらった。 先行き不透明な時代だからこそ、兼清氏は自分で未来を思い描くことが大切だという。未来を予測したり、未来に正解を求めたりすることは確かに難しい。しかし、「こうありたい」と自分の思いを起点に未来を描くことは誰にもできるはずだ(図1)。では、それによって何が変わるのだろう。 「例えば、『家を建てたい。屋根はこんな色で、玄関は…』と具体的にイメージすると、いつもは気にも留めていなかったいろいろな屋根の色が目に飛び込んでくる。するともっと屋根について調べたいと思う。自分で未来像をありありと描くことができると、今、見える景色が変わり、気づきや学びへの意欲が生まれてくるんです。誰かに押し付けられて学ぶのは苦痛ですが、自分の未来像が動機ですから、この学びはすごく楽しいんです」 ポイントは、未来を決め、それに向けて計画を立てるのではないということ。思い描いた未来が自然と自分を駆り立ててくれるのだ。 「学習理論は、大きく客観主義学習理論と構成主義学習理論の2つがあります。前者は教科書から正解を学ぶことを指し、後者は五感を通して、自分の経験から学ぶことを指します。学校の授業でいえばアクティブラーニングなどがその例。未来を創造する図1 未来を創るために大切なスタンス現在から不透明な未来を見ようとするのではなく…現在こうありたいと思う未来不透明な未来現在自分で未来像を描くことで現在の見え方が変わる①未来を思い描く②経験から学ぶ202015 MAY Vol.407

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