キャリアガイダンス vol.407
46/64

 はじめまして、藤岡慎二です。教育系の会社を経営しながら、キャリア教育・探究学習の教材開発や先生方向けの研修、高校生の指導を行っています。2009年から参画した島根県隠岐島前高校魅力化プロジェクトでは、キャリア教育・探究学習「夢探究」の授業設計、教材作成、授業に参画。また高校連携型の公営塾、隠岐国学習センターでは「夢ゼミ」というプロジェクト学習を立ち上げ、授業設計・教材作成・実施・スタッフの研修を担当してきました。 キャリア教育・探究学習との出会いは12年前に遡ります。当時、私は慶應SFCの大学院で経営・人材育成の研究をし、起業家育成のキャリア教育プログラムをテーマとしていました。講師の仕事をしていた予備校では高校生向けにアクティブラーニング型の起業家教育を実施。結果、高校生が志を立てて主体的に動くようになっただけでなく、当時始まったばかりの推薦・AO入試で難関大学に多くの合格者を出したのです。以来、アクティブラーニングを通じたプロジェクト学習(探究学習)、キャリア教育を専門分野として活動し、全国の高校や高校生の支援を行っています。 推薦・AO入試の理解には、大学とは何か、の理解が必須です。学校教育法83条によると「大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする」とあります。つまり大学とは、高校までとは異なり、研究をし、その成果を社会へ還元する意味合いが強いのです。 私は、生徒や保護者に大学について、次のような説明をします。「大学は学校ではありません。ごく一部を除いて大学校とは言いません。学校とは、小学校から高校まで。学校は答を教えてもらうところです。学校の先生方が答を知っていて、生徒に教える。生徒は答を覚え、理解する。テストを実施し、得点を取って単位をもらい、卒業するところが学校。しかし、答を教えてもらう学校とは異なり、答を教えてもらうだけでなく、答がないところに関して探究を通じて答を生み出す研究をするところが大学です」と。さらに言えば、今、高校の教育も探究型の学びや、アクティブな授業への転換が入試改革とセットで進められつつあります。 大学では「物事を突き詰めて考えて明らかにすること」が求められます。目的意識×問題発見・解決型能力を育成するこれからの推薦・AO入試指導そもそも推薦・AО入試とは?最近よく聞くのは増える推薦・AO入試の受験者の指導に悩む先生方の声。そして、今後の入試改革においては、一般入試との区別がなくなり、現在の推薦・AO入試での志願者評価方法がさらに広がることが想定されています。今号からの新連載では、豊富な指導経験を持つエキスパートが、テクニックに終わらない指導の極意をお伝えしていきます。ふじおか・しんじ●1975年生まれ 慶應義塾大学大学院修了。数学や生物の大学受験対策を教える塾講師を経て、大学院でキャリア教育の重要性に気付き、研究を開始。小学生から社会人までを対象とした現場指導経験を有し、推薦・AO入試対策、社会人基礎力の指導や教材・プログラム開発を大手大学受験予備校や高校・大学で行う。島根県立隠岐島前高校をはじめとし、行政と協業し教育を通じた地方創生に取り組み、現在、北海道から沖縄までの高校魅力化プロジェクトに参画、高校連携型の公営塾を運営。推薦・AO入試はなぜ生まれたか第 1 回藤岡慎二株式会社GGC代表取締役連載482015 MAY Vol.407

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です