キャリアガイダンス vol.407 別冊
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5Vol.407 別冊付録私立理工系大学で唯一のSGU事業採択校 芝浦工業大学が採択されたのはスーパーグローバル大学創成支援事業のタイプB(グローバル化牽引型)。期待されているのは、これまでの実績をもとにさらに先導的な改革を進め、日本社会のグローバル化を牽引していく役割だ。 なかでも、技術分野のグローバル化が急ピッチで進むなかで、世界を舞台に活躍する技術者・研究者をどのように育成していくかは主要なテーマ。私立理工系で唯一の採択校として国内外の理工系大学における教育のモデルともなるため、同大学の取り組みは大きく注目される。 その構想の全体像をまとめたのが次ページの図1だ。 改革は「教育」「研究」「社会貢献」の三位一体で進められる。教員と学生が協力し合って「価値共創型教育」を実現 「教育」に関しては、グローバルな環境下でのPBLやインターンシップに代表されるアクティブラーニング(AL)を導入。同時に、教員による学修・教育目標の設定(P)、ALによる学修(D)、学修意欲度の客観的評価(C)、評価結果に基づく改善(A)のPDCAサイクルを実践し、教員と学生が協力し合って学修意欲と教育の質の向上を図る「価値共創型教育」を実現する。 「研究」に関しては、世界水準の大学制度を目指し、外国人教員数、外国人留学生数、日本人学生に占める留学経験者の割合、海外大学とのダブル・ディグリーやジョイント・ディグリー、英語での開講科目などをそれぞれ増やしていく。具体的な数値目標(一部)は図2のとおり。 さらに「社会貢献」に関しては、国内外の大学・企業による国際産学連携コンソーシアムであるGlobal Technology Initiative(GTI)コンソーシアムを構築し、研究連携や人材育成などを推し進めることを目標としている。 一連のグローバル化推進のポイントについて、村上雅人学長はこう語る。グローバル化のなかで重要度を増している“コミュニケーション” 「理工系は国境のない分野です。数学、物理、化学、すべて万国共通。また、世界中のテクノロジー系の企業も以前から国境を越えて活動しています。理工系の人材にはもともとグローバルに対応できる素地はあるのです。では、グローバル化が一層進んでいくなかで、今、何を強化する必要があるかというと、それは“コミュニケーション能力”です。かつては、英語の文書を日本語に訳すというプロセスを経ていましたが、これからは海外の技術者と直接議論することが必要。多国籍メンバーによるチームでの共芝浦工業大学取材・文/伊藤敬太郎 撮影/平山 諭昨年秋、文部科学省の「スーパーグローバル大学(SGU)創成支援事業」に採択された芝浦工業大学。私立理工系大学としては唯一の採択校である同大学が、グローバル化の進展のなかで育成を目指す「新たな理工系人材」とは? また、そのために取り組むグローバル教育の具体的な内容とは? すでに始まっている動きと今後に向けた構想、さらにその根本にある理念を解説する。村上雅人学長

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