キャリアガイダンスVol.410
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学ぶことが大好き! 自分のワクワクを生徒と共に感じたい 教員としての仕事のほかに、日本とネパールの中学生をつなぐNPOの理事も務める吉川先生。自ら頻繁にスタディツアーに参加したり、そこで知り合った人々やその人脈で学校でのさまざまな講演会やイベントを企画するなど、その活動はアクティブという言葉では片付けられないほどだ。しかし意外なことに、当初はすべて「仕事のためだからやらなきゃ」と、受身的に始まったという。 「百合学院はカトリック系で募金活動を行っているので、支援先のシエラレオネを訪問してみたことが最初の転機でした。2006年の学校の総合的な学習の時間(以下「総学」)のテーマが『国際理解協力』。それまで全く興味のないテーマでしたが、現地に行って日本との大きな違いに衝撃を受け、国際協力に目覚めました」 その後、2010年に第2の転機が訪れる。ハーバードスタディツアーに個人で参加したことだ。 「学校と家との往復だけの生活がいやで、パンチのあることをしたいと思って参加したのですが、参加者がすごい人ばかりで予想以上の刺激を受けました。参加者のひとりの大学生が帰国後にイベントに呼んでくれて、そこからNPO活動をしている学生たちとの人脈が一気に広がりました」 特に、ラオスに小学校を建てた大学生との出会いが大きかった。百合学院での人権講演会に講演をしてもらったほか、その学生の人脈で多数のNPOに、総学の授業やインターアクト部の活動に協力をしてもらった。 学生たちとの出会いで人脈の広げ方に気づいた吉川先生は、その後もさまざまなNPOの人に自ら会いに行き、学校行事に招待したり、生徒が参加できる企画を作ってきた。例えば、ホームレス問題に取り組むNPOに声をかけ、大阪の釜ヶ崎について学ぶツアーに生徒を参加させた。また、自分が参加しておもしろいと思ったイベントを自校向けにアレンジし、次々に開催している。 例えば、不要になったおもちゃ交換会と防災教育を組み合わせて、子取材・文/長島佳子大学生はすごいと思ったとき自分のスイッチが入った世の中のすてきな人と生徒をつなぐコーディネーター役⬇吉川先生の最初の転機となったシエラレオネ訪問。日本との違いに衝撃を受け、その後の校内・校外での国際協力活動へのきっかけとなった。⬅第2の転機となったハーバードスタディツアー。写真のTeach for America など、さまざまな社会企業を訪問。大きな刺激を受ける。➡今年の8月に百合学院で行った「みんなのサマーセミナー」のスタッフたちと。2日間で全171講座も開講し、生徒たちもスタッフとして各講座を担当した。NPOの取り組みを生徒に体感させている先生CASE 5きっかわ・あきこ/キャリア教育副主任、宗教部の副部長・人権教育の主任、インターアクトクラブ顧問。教員歴15年。民間企業で営業職を経験した後、2000年に山口の中学校で教員キャリアスタート。2001年に百合学院に着任。さまざまな校外活動を通じてNPOの人々と知り合い、現在NPO法人カラーバスの理事を務める。国際協力や地域貢献のNPOとどんどん結びつきをもち、学校や生徒につなげている吉川晶子先生 百合学院高校(兵庫・私立)202015 DEC. Vol.410

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