キャリアガイダンスVol.410
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 コミュニティサイト「萩LOVE」の中に、萩商工の生徒が作る観光スポットなどのコンテンツをアップしていく企画。制作するなかで生徒が得ることは多い。Webの専門家から直接アドバイスをもらえたり、プレゼンでプロからダメ出しを食らったり、取材で緊張の体験ができたり。 知り合いが知り合いを呼び、地域の大人たちが入れ代わり授業に訪れるようになった。そこで「仕事」や「人生」を話してもらうのも恒例だ。この学び全体が、生徒にとっては正真正銘の「キャリア教育」である。さらにそれは、先生の「キャリア」にも⬆「子どもの発達と保育」の授業で保育園の園児を招待。生徒自作の絵合わせブロックや輪投げ、ボウリングなどでお遊びをした。⬆地域密着コミュニティサイト「萩LOVE」の中の「萩LOVEハイスクール」というコーナー。生徒のスキルは年々上がり、今年、全国高等学校デザイン選手権大会の決勝大会に山口県から初出場を果たした。http://www.hagi-love.com/index.htmlいつかキラキラしたいけどどうすればいいかわからない。そんな高校生の心にうまく火をつける教師になりたい 大谷先生は会社員時代、ふと勉強をしたくなったという。選んだのは、大学で学んだ家庭科。通信制大学で学び始めたら、すごくおもしろかった。どうせやるなら教員免許を取ろうと頑張っていると、あれよあれよと教員採用試験に合格。当時38歳。迷った。給料は下がるけど、やりたいことがある。キャリア教育。もし子どもたちにそれができるのならば――思い切って教員の世界に飛び込んだ。 家庭科で扱うテーマは、衣食住はもちろん、保育、生活設計、消費経済など実に幅広い。さっそく、自分なりのキャリア教育を始めた。 加工食品を教える授業で、栄養成分の説明だけではもったいない。ペットボトルの中身って実は原価はいくらか? どうしてそれで売れるのか? 世の中がどんなしくみで動いているのかを伝えた。 校外へもどんどん連れ出す。保育現実を知ってから進路を選んでほしい影響を与えている。 松嶋先生は今、彼自身が「萩LOVE」という団体に所属し、町おこしに積極的にかかわっている。団体を代表して、月1回、地元FMでアピールもしている。最近、地元中学校のICTに関するアドバイザーにもなった。ここまで深く萩に入り込むとは、予想もしていなかった。 「結局のところ、私自身がおもしろい人たちと共に豊かな人生を歩んでいきたいのです。地域連携のなかで、改めてそれに気づきました。生徒たちにも、仕事っておもしろい、人生って捨てたもんじゃないと思ってもらいたい。それを授業で伝えていきたいんです」ICTの生徒の飲み込みは早い。生徒には、社会に出て力をつけることがとても重要と伝えている。初任校で尊敬する先輩教師に、いきなり「サーバーを作ってみて!」と命令されたのがICTに精通するきっかけ。そこでの2年間で大きく成長し、その後はどの高校に行っても、「コンピュータの専門家」として扱われるように。萩商工でも情報デザイン科の立ち上げ時、カリキュラム作りに大きくかかわる。現在は、県内の商業科教員の勉強会のコーディネーターなどを努め、ICTや反転授業を普及する立場。食わず嫌いの先生が多いと感じている。「地域学習もICTも同じですが、一度体験すると、その良さがわかるんですけどね」ICT教育の「専門家」としてそのすばらしさを伝えている242015 DEC. Vol.410

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