キャリアガイダンスVol.410
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――お二人は県の教育行政に深く携ったのち、和歌山県立桐蔭中学・高校で校長を務め、大学でも教鞭をとられたことがあります。その間、岸田正幸先生は中教審 教員養成部会の委員を長く務め、宮下和己先生は和歌山県の教育長に就任されました。そうした豊富な経験を踏まえたうえで、教員育成をとりまく事情や課題について、まずお聞かせください。宮下▼これまでの学校現場には、ベテラン、中堅、若手の教員がバランスよく存在し、それぞれの学校風土のなかで、学び、成長することができました。私も初任のとき、30歳近く年上の先輩に、授業をすべて見に来るよう促され、ありがたく見学させてもらった経験があります。そのような構図が今、大量退職・大量採用に伴う年齢構成の不均衡によって崩れつつあります。和歌山県の小学校教員に至っては、今後10年で半数が入れ替わることが予測され、特に30代後半から40代の教員が少ないことに危機感を抱いています。岸田▼教員養成部会でも議論になりましたが、そのとき大事なのが30〜40代のミドルリーダーの育成です。十年経験者研修も今後、実施時期を弾力化したうえで、ミドルリーダーの育成という目的のもと、内容が明確化みやした・かつみ●1953年生まれ。和歌山県立箕島高校、向陽高校を経て、95年和歌山県教育庁学校教育課指導主事。2003年より文部科学省、国立教育政策研究所。キャリア教育担当の生徒指導調査官などを5年務める。和歌山県教育庁生涯学習局長、同学校教育局長、和歌山商業高校校長、桐蔭中学・高校校長、大阪体育大学教授を経て、15年4月より現職。きしだ・まさゆき●1956年生まれ。和歌山県立星林高校教諭を経て、95年和歌山県教育庁学校教育課指導主事。その後、教育企画課、学校教育課、総務課、県立学校課(課長)を経て、2007年より3年間和歌山大学教授。その後、学校教育局長を経て、14年4月より現職。09年より現在まで中央教育審議会 教員養成部会の委員を歴任。和歌山県教育委員会教育長宮下和己和歌山県立桐蔭中学・高校校長岸田正幸対談国立教育政策研究所総括研究官、文部科学省生徒指導調査官などの要職に就かれていた宮下和己教育長と、中教審 教員養成部会の委員も務める岸田正幸先生。お二人は、和歌山県立桐蔭中学・高校の新旧の校長でもあります。そのゆかりの教室で、これからの教員育成はどうあるべきか語っていただきました。取材・文/堀水潤一 撮影/桐原卓也今こそ、若手・ベテランを問わず変わるときSpecialMessage312015 DEC. Vol.410

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