キャリアガイダンスVol.418
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自主性や自律、メタ認知を育む基本だからだ。 「社会に出ると他者評価にばかり晒され、時に自分を見失うことがあります。自己評価力は大学で育成しておくべき最も重要な力の一つです。そのため本学では、自分をふり返って表現する場が多数あります」(山本教授) 例えば、キャリア科目において、自分ががんばってきたことなどを発表する『10分間スピーチ』や、1年生の最後に1年間の自分の成果と次年度の目標について自撮り映像を作成する『1分間動画』などだ。 また、入試ではコンピテンシーを評価しているが、コンピテンシーが教育プログラムの中心ではないと山本教授は語る。 「社会で活躍するにはコンピテンシーとリテラシーの両輪が必要ですから、入学後に両方を磨くための科目を用意しています。そして本学では、『全員が伸びる』教育を目指し、教員が学年ごとのチーム体勢で学生をフォローする仕組みをつくっています。また、教材づくりなどもチームで連携・分担しな簡単そうに見えて全員が成功するのは難しい丸太の課題。お互いの声かけと協力が欠かせない活動で、多様な力が測れる。コンピテンシー評価型でのPAの様子。シーソーのバランスを保ちながらシーソーの上に全員が乗っていく。がら、教員が協働しているのです。『21世紀型スキル育成AO入試』枠の学生だけでなく、すべての学生が『入学して良かった』という大学にしていきたいです」(山本教授) このように、山本教授が着任してからわずか1年余りで、さまざまな教育改革、入試改革を実践してきているが、その背景には、大学改革への学長・理事長の強い想いがあるという。その想いを受け、今年からは、薬学部と医療保健学部を含む全学部で「21世紀型スキル育成AO入試」を導入する。さらなる入試改革へと歩みを進めるのだ。 「改革で大事なのは教職員の意識改革です。そのためにはまず、教職員同士が密に連絡を取り合い、情報交換し、良い関係を築くことです。それが学内の良い雰囲気につながり、学生も教職員もみんなが大学に来ることが楽しくなる。それも教育には欠かせないことだと思います」(山本教授)「21世紀型スキル育成AO入試」の概要 「21世紀型スキル育成AO入試」の評価基準(経済経営学部:コンピテンシー評価型入試)図2図3●対象学部/ 経済経営学部、国際コミュニケーション学部●求める人材:(経済経営学部の例)経済経営学部で学ぼうとする明確な意欲を持ち、行動力や意欲・熱意に富んでいる人、現代社会の動きに興味と関心を抱き、知的好奇心旺盛な人●入試の流れエントリー志望動機・高校での活動のふりかえりのエントリーシート提出出願資格認定ルーブリック等により評価を数値化して認定出願合格発表セミナー(6時間)セミナー(6時間)評価尺度レベル 3レベル 2レベル 11. 対人スキル(お互いの努力を最大限に評価する。自分を含めたメンバーをけなしたり、軽んじたりしない)A 親和力参加者全員が気軽に話しあい、相談できる雰囲気を作ることに貢献できた。参加者の失敗を責めず、努力を褒めることができた。参加者とは気軽に相談やアドバイスができた。またはグループのメンバーの失敗を責めない姿勢がとれた。グループ内の出来事についてコミュニケーションを取ることができたが、自分から積極的な声掛けはできなかった。B 統率力様々な意見が出た時に、すべての意見にきちんと耳を傾けつつ、全員が納得する解決策を提案できた。異なる意見が出た時に、きちんと耳を傾け、相手に配慮した解決策を提案できた。異なる意見が出た時に、それを否定しなかったが、意見をまとめる解決策等を提案するまでには至らなかった。2. 対自己スキル(自分自身で挑戦レベルとその方法を決定できる)C 主体性・ 積極性自分がどこまで挑戦し、チームに何を貢献するかを自分で決め、それを積極的に実行することができた。自分がどこまで挑戦し、チームに何を貢献するかを自分で決められたが、実行をためらうことがあった。自分自身の挑戦とチームへの貢献度合いについて、他人から言われたことに左右されがちだった。D 感情 制御力自分自身の感情をコントロールできた。思い通りにならない事があっても直接的にぶつけることなく、効果的に伝えられた。自分自身の感情を大抵の場合コントロールできた。思い通りにならないことがあっても直接的にぶつけることなく、効果的に伝えようと試みた。自分の感情をコントロールしようと試みた。思い通りにならない事があった時に、感情を溜め込んでそれがストレスになることもあった。3. 対課題スキル(課題に対する有効な解決策を考えることができる)E 計画 立案力目標を実現するための有効な計画を具体的に立案し、提案できた。目標を実現するための計画は立案し提案できたが、現実性・具体性が欠けていた。目標を実現するための計画を立案しようとしたものの、提案には至らなかった。経済経営学部コンピテンシー評価型国際コミュニケーション学部グローバルスキル評価型●趣旨説明⇒ファシリテーターによる説明●プロジェクト・アドベンチャー研修⇒室内 または屋外におけるアクティビティ●ふりかえり⇒受験生グループによるふり かえり●個人シート記入⇒個人でふりかえり自己 評価シートに記入●面談⇒ひとりずつの面談●趣旨説明⇒ファシリテーターによる説明●課題提示⇒資料を読み込み自分の考え をまとめる●グループワーク⇒課題に対して受験生 同士で意見交換●プレゼンテーション⇒グループとしての 考えを発表●レポートの作成⇒グループワークを通じ てまとまった考えをレポートにまとめる●面談⇒ひとりずつの面談Case study 03▶▶▶個別大学の入学者選抜の今…北陸大学変わる大学入学者選抜 何を問うか、どう育むか。152017 JUL. Vol.418

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