キャリアガイダンスVol.418
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くれました」(濵子副学部長) 評価基準の詳細は公開されていないが、学業成績だけでは測れない個性・協調性・発言力などを総合的に判断。5つの大きな評価項目ごとに、それぞれ3〜6の評価視点がつき、観察者がそれぞれ記入する評価シートに基づいて採点を行う。評価基準を公表しないのは、コミュニケーション能力を判断する試験とはいえ、求める人物像やAP(アドミッションポリシー)・DP(ディプロマポリシー)は学科によって異なるためだ。また、高校が捉える協調性や積極性と、同学の各学科が考えるそれらは必ずしも一致しない。志願者には対策はたてずに、ありのままの個性をもって臨むことを期待している。 結果として、グループディスカッションでは予想以上に議論が活発に行われ、大学の理念に沿った、同期生の模範となるような狙い通りの学生を採用できたという。「アセンブリ入試」の募集枠は15名と、学部の募集枠全体の約3%だが、志願者数は2016年度では約2倍の33名が、2017年度は2・9倍の44名と増加。2018年度はさらに募集枠を増やすことが決まっている。 「他学のAO入試は専願がほとんどのようですが、併願可能としていることもこの入試の特徴です。他校の一般入試を目指す生徒さんも含め、間口を広げて多くの受験生から本学にあった人材を選んでいきたい。今後はより多くの受験生にチャレンジしてもらいたいです。そのためにも、『アセンブリ入試』の入学者たちが、入学後に個性を発揮できるような環境整備にも力を入れていきます」(濵子副学部長) 一例として、同学は50年前からクラス制度を運用してきたが、クラスの中で「アセンブリ入試」枠の学生たちが個性を発揮し、同期生に刺激を与えるよう、担任が果たすべき役割について議論が始まっている。 また、入試結果と授業成績、卒業までの学修成果を関連づけた統計を取り、エビデンス化していく取り組みも実施されている。「アセンブリ入試」の学生たちに対する評価は、学力試験の得点だけでは測りきれない。そのため、入試の際の評価基準のようなルーブリックを作成。学生自身による自己評価と、DPに対しての達成度などを評価する「学修成果可視化システム」を構築し、2017年度から運用している。 「可視化システムによる個人の評価は学年末に学生にフィードバックします。学生たちが自分の成長をふり返りながら、本学が育成したい人材としてさらに成長する意欲につながればと期待しています」(濵子副学部長)併願可で、広い間口により多くの受験生から適材を選ぶ 「アセンブリ入試」の概要(2018年度) 「アセンブリ教育」について図2図3●対象学部/医療科学部(臨床検査学科、看護学科、放射線学科、リハビリテーション学科 [理学療法専攻・作業療法専攻]、臨床工学科、医療経営情報学科)●求める人材:コミュニケーション力(積極的に他者とも関わり、グループの中で自分の意見を順序立てて述べることができ、相手の意見を聞いて主義主張の違いを理解・分析でき、自分の長所や短所を冷静に分析できるなど)、語学力に長けた人材●入試の流れアクティブレポート高校3年間におけるクラブ活動、生徒会活動、ボランティア活動等の諸活動の内容を盛り込み、自己アピールの文章となるレポートを提出国際適性試験(英語力)英文問題(60分)第1次試験第1次試験選抜者発表第1次試験結果通知時にグループディスカッションのテーマ(医療を学ぶ意志のある学生としての考えを問う内容)を提示アセンブリⅠ(1年次)主に、全学活動と班活動を実施。チーム医療の基本精神を学ぶ。アセンブリⅡ(2年次)学部・学科の枠を越えて5~10名のチームを編成。活動は基本的にチーム単位で行い、活動目標、活動スケジュール等を学生が決定。地域との連携やボランティア、医療人としての基礎形成、リサーチマインドの養成等、それぞれのチームがテーマを設定し、主体性を持って取り組む。アセンブリⅢ(3・4年次)医学部と医療科学部を対象に実施。TBL(Team Based Learning:チーム基盤型学習)によるグループ学習で、「患者さんの健康問題」に取り組む。こうした教育を通して連携意識の向上を図り、卒業後にチーム医療を現場で実践する際の充実した基盤づくりを目指す。第2次試験:グループディスカッション6学科2専攻の混合型グループディスカッション 7名ずつ(約30分)合格発表科学適性試験(理科系能力)放射線学科、リハビリテーション学科物理基礎、化学基礎、生物基礎から2科目選択(60分)臨床検査学科、看護学科、臨床工学科、医療経営情報学科物理基礎、化学基礎、生物基礎から1科目選択(30分)※ただし、以下の資格・検定試験で該当条件が揃えば、国際適性試験(英語力)を免除TOEIC®は500点以上、GTEC CBTは1,000点以上、TOEFL iBTは52点以上、TOEFL PBTは470点以上、TEAPは226点以上、IELTSは4.5以上、実用英語技能検定は2級以上全学活動班活動チームでテーマを決定チームでテーマを決定救急救命講習・手洗い講習等スポーツや研究、文科系に分かれて活動地域との連携・ボランティア等専門職連携教育Case study 04▶▶▶個別大学の入学者選抜の今…藤田保健衛生大学変わる大学入学者選抜 何を問うか、どう育むか。172017 JUL. Vol.418

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