キャリアガイダンスVol.418
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パターン名【コース名】授業の流れ時間数 / LessonパターンA【超こってり】15時間“パフォーマンス”概要把握→詳細理解→語彙&表現定着活動→様々な音読活動→“パフォーマンス”テスト(1年ロールプレイ・2年ディベート・3年パネルディスカッション)15時間パターンB【こってり】10時間“リプロダクション”概要把握→詳細理解→語彙&表現定着活動→様々な音読活動→ディクテーション→ストーリー“リプロダクション”10時間パターンC【あっさり】4時間“リスニング”“リスニング”による概要把握→語彙&表現定着活動→様々な音読活動4時間パターンD【超あっさり】2時間“読解力”“読解力”診断テスト→語彙&表現定着活動→様々な音読活動2時間上のどこかで英語を使っている」姿だ。 「しばらく英語から離れても必要なときに英語を思い出せる。そんな感覚を生徒に残せたら本望ですね。知識として覚えた英語ではなく、読んで聞いて書いて話してと、何度も使って技能として身に付けた英語なら、よりどころとなる感覚は残ると思うのです。一度泳ぐことを覚えれば、何年ブランクがあっても泳げるように」 そんな思いがあるだけに、堤先生が目指す授業の方向性ははっきりしている。生徒が英語を使って自分の考えを表現し、意見も戦わせるコミュニカティブな授業だ。生徒を見取って授業をデザイン生徒がアウトプットする時間を増やしたいが、受験に備えて教科書の内容をきちんとインプットする時間も確保したい。どの教科にも通じるこの問題を「学んだことを使って定着させる授業」で乗り越えてきた実践をご紹介します。取材・文/松井大助撮影/坂本孝也 田名部高校は、青森県下北半島にある進学校。地元の中学生の多くが目指す学校で、学力的にはそれなりに幅広い層の生徒がいる。その生徒たちの魅力として堤先生が感じているのは、素直さだという。 「本当に性格がいいんですね。実は私も田名部高校出身なのですが、自分の時代では考えられないほど(笑)」 ただ、その良さがときに「従順さ」につながっていないか、とも感じている。生徒たちは、正解を見つけるまでなかなか意見を口にしない。発言しても、相手の気持ちを汲んだ意見を述べようとする。 「私は、それじゃあ嫌なんですよ。どんな時代がくるかわからないのだから、我々の言うことを鵜呑みにしないでほしい。『先生はそう言うが、自分はこう思う』と言えるようになってほしいのです」 要はクリティカル・シンキング(批判的思考)を身に付けてほしいということ。でもそれは「人格批判」をすることではない。だから堤先生は造語として「建設的・批判的思考力を伸ばしたい」と語る。 「自分と違う考えを尊重しながら、自分の意見を述べられるかっこいい人間になってほしいと生徒に伝えています。たとえ相手が気に入らなくても、『人』を攻撃するのではなく『意見』を戦わせて、建設的な考えを生み出してほしいのです」 英語教師として思い描く生徒の未来像もある。「世界中の人々と一緒に、地球田名部高校(青森・県立)正解がわかるまで発言せず従順なことが良いことなのか教師を志望した当初の目標は「探検部を立ち上げて破天荒な生徒を育てること」だったそう。アメリカの大学院で英語教授法を学び修士号取得。田名部高校で同僚と授業の型となるTANABU Modelを構築。教師の負担を減らせて、誰もができるような授業モデルへの進化を目指している。英語堤 孝先生図1 TANABU Modelの4パターン562017 JUL. Vol.418

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