キャリアガイダンスVol.418
65/66

左から特別進学科3年担任近藤拓真先生特別進学科主任五十嵐めぐみ先生特別進学科1年担任池田 聡先生特別進学科2年担任菅谷正芳先生創立1961年/普通科生徒数415人(男子271人、女子144人)/進路状況(2017年3月実績)大学進学81人、短大進学5人、専各進学33人、就職37人 春夏の甲子園出場常連校であり、多くの運動部が優秀な成績を残している酒田南高校。以前は、部活動に力を入れる生徒は「普通科」、国公立大学進学を目指す生徒は「特別進学科」と分かれていたが、近年は部活も勉強も頑張りたいと希望する声が増えてきたことから、2012年度にカリキュラムを一新。各学年1クラスある「特別進学科」では、文武両道を目指す生徒たちが多く学んでいる。しかし部活動が忙しい時期になると、土曜日の午前中や夏休み、冬休みの講習に出席できない生徒が出てくる。すると、当然のことながら勉強が遅れてくる。 「生徒個別に遅れを取り戻す課題を出すなどしてきましたが、部活が忙しいと、課題プリントの答えを友達に聞いて提出してしまう生徒もいる。学習時間が足りないことには、学力は伸びません。部活と勉強を両立したい生徒の学習時間をどうしたら増やせるか。また、生徒が本当に有効な自宅学習をしているのか教師が確認し、適確なアドバイスをしていく術はないものかという点が、ここ数年来の課題でした」と特別進学科の菅谷正芳先生は言う。 そうした課題の解決策として、同校が2016年4月から導入したのが、「スタディサプリ」だ。自宅でも、学校の昼休みでも、部活の遠征中でも、生徒がスマートフォンで講義動画を見て学べる点はもちろんだが、〝到達度テスト〞で生徒の苦手分野を教師も生徒自身も把握できるようになり、「今の優先課題はこれ!」と基礎を徹底して定着させる指導で自学の習慣づけが可能になってきたと同科主任の五十嵐めぐみ先生。 また、生徒たちの講義動画視聴状況を管理画面で教師が把握できるため、それまでの「勉強してる?」という一方的な声掛けから、「がんばってるね。もう課題が終わりそうだね」といった内容に変化。生徒との会話が増えたという。 「導入当初は苦手分野の講義動画視聴を週末課題にしていましたが、講義内容のテキストを購入し、秋からはテキスト提出も必須としました。生徒によって苦手克服課題の数が違うため多い生徒は大変ですが、1週間のノルマを決め、できなければ居残り。甲子園組であろうと特別扱いはしません。今年度は、1年間サプリを活用してきた2年生に『7月末まで、週1回、15回に渡って高校1年までの苦手克服課題の点検をする』と伝えたところ、各自、目標を立てて勉強をしています。自分で勉強の仕方をマネジメントできるようになれば、学力は必ず上がります。それを全学科に広げたい」と、前出・菅谷先生。 「スタディサプリ」を1年次から活用してきた生徒たちが、どんな進学実績を残すか、楽しみだそうだ。生徒が有効な自宅学習をしているのかを確認し、学習時間を増やしたい自宅学習を管理画面で把握。生徒への声掛けが変化し、確実な苦手克服指導へ時間の活用法、苦手克服法がわかると、学びの自己管理ができ、学力が向上酒田南高校(山形・私立)課題活用リクルートサービスを活用した実践事例【学習】取材・文/丸山佳子 学習習慣  基礎学力強化  到達度テスト【活用キーワード】同校の特別進学科は各学年1クラスと少人数であるため、一人ひとりに添った指導が可能になっている。5月中旬のこの日は、4月に行った到達度テストの結果を踏まえて会議が行われていた。「昨年は3年生の担任だったので、受験対策として『スタディサプリ』を活用していました」と言う英語の池田聡先生は、今年1年生の担任。昨年の事例を詳しく聞いていた。野球部で遠征が多いので、バスの移動中などもスマホで講義動画が見られる「スタディサプリ」はとても便利です。昨年は後期(10月~3月)だけで56時間視聴。特に英語(読解編)の肘井先生の講義はわかりやすくて、英語が好きになりました。理系の大学に進み、将来は教師になり野球部の顧問として生徒を育てるのが夢です。そのためにも、この夏は甲子園出場と勉強をがんばりたいです。(特別進学科3年 御船 剛君)到達度テストを受けるだけで、苦手克服課題がわかるのが「スタディサプリ」のすごいところ。しかも、1チャプター(15分)から復習できるので、とても勉強がしやすいです。自主的に学習できるようになったことで生物の成績が上がったので、次は数学の苦手を克服し、得意な英語は先へ先へと進めて受験対策をしていくのがこの夏の目標です。将来は臨床検査技師になるのが夢なので、がんばります! (特別進学科3年 高橋彩朱伽(あすか)さん)自学計画シートは、各学年の担任が自由に作成している。“「スタディサプリ」の講義動画は、1週間で最低4つ視聴すること”、“動画の確認テストは2回で合格すること”などの目標が書いてあるのは、現在3年生担任、国語の近藤拓真先生が作成したシート。「計画シートに記入することで、生徒たちの自学への取り組み方がずいぶん変わりました。勉強が面白くなったという生徒が多いですよ」と近藤先生。● 特別進学科の教師全員で 月1回は会議。活用法を精査する● 目標や約束事を書き込ませる 自学計画シートで、やる気を促進● 「スタディサプリ」で 英語が好きになった!● 苦手克服で生物の成績がUP。 次は数学!「スタディサプリ」活用法652017 JUL. Vol.418

元のページ  ../index.html#65

このブックを見る