キャリアガイダンスVol.419
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いう大きな価値観を現場できちんと共有し、さらに生徒や保護者にもわかりやすく示したい。そのために、3年間の段階的な成長が見えるストーリー形式で作成しています」 授業については、生徒が主体的になる手法を導入し授業改善を推進しているが、その確実な実践のため、教員相互の授業観察の体制を整備した。教員4人がチームとなり、年に2回、お互いの授業を見学。その記録を共有し、よりよい授業に向けた協議を行う。また、村上校長による全教員の授業観察、生徒による授業評価も年2回実施し、授業改善に生かす。なお、観察の記録や授業評価は、校内LAN上でオープンにしている。 評価については、県の方針に基づいてICEルーブリックを研究し、同校が目指す生徒像をふまえたルーブリック「学びの評価表」として整理(図3)。それを基本形として、各教科で学期あるいは単元ごとに学習を振り返る際の自己評価規準を生徒に示したり(図4)、定期考査の記述問題の採点用ルーブリックを作成したりしている。教員から「軸となる視点が定まって、記述問題も採点しやすくなった」という声があがるようになった。 こうしたカリキュラムの変革を推進するための、組織面の工夫についても見ていこう。まず、教員一人ひとりの力を組織力につなげる具体策として、個人目標設定に学校と分掌の目標とを連鎖させている点に着目したい。年度の初め、村上校長は経営目標や校内組織の考え方などを明文化して教員に配布。各教員はそれらと関連づけながら、県統一の目標設定シートを記入する前段階として、同校独自の目標設定シートを記入する(図5)。同じシート上で学校と分掌の経営目標を並べて見ながら、個人の考えが整理できるようになっている。 また、分掌ローテーションの速さも特徴的だ。同じ分掌に長くとどまると個人の専門性は高まるが、その教員が異動した途端、組織の業務水準が大幅に府中高校における「学びの変革」の全体像府中高校の「学びの評価表」(基本形)「学びの評価表」に基づく授業振り返りシート図2図3図4ICE評価項目評価基準知識・理解、思考力・判断力表現力・説明力*学び方、学びの仕組み*教科・科目の学習内容*自己*他者・社会I府中高生として初歩的・基礎的な段階である学びの仕組みや自分の学び方について、定義・説明できる 学んだ用語・解法・概念について、定義・説明できる自己や自己と他者・社会との関わりについて、定義・説明できる簡潔にわかりやすく説明したり、他の言葉で言い換えたりできるわかりやすい具体例や主な例を挙げることができるC府中高生として求められる水準である学びの仕組みや自分の学び方について、構造的・論理的に説明できる学んだ用語・解法・概念について、根拠や構造と関連付けて説明できる自己や自己と他者・社会との関わりについて、異なる意見・視点と関連付けて説明できる関係や構造を、順序立ててわかりやすく説明できる根拠を挙げながら、簡潔に意見を述べることができるE水準が高く(深く)発展的である学びの仕組みや自分の学び方について、検証し、省察できる学んだ用語・解法・概念について、自ら活用・応用できる自己や自己と他者・社会との関わりについて、課題発見・解決策を提案し続けることができる価値や意義を、わかりやすく説明することができる課題の解決策を提案することができる自ら新たな課題を設定し、説明することができる※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.419)※ICEレベル:I=Idea(考え・基礎知識)/C= Connections(つながり・活用)/ E=Extensions(応用・ひろがり)「学びの評価表」と連動した評価規準S・A・B・(C)で自己評価する。定義する 列挙する比較・対比する 分類・識別する 統合する評価する 計画する 予測する総合的な学習の時間では、郷土や異文化、自己についての理解を深め、地域課題の発見や府中市への提言などの探究活動に取り組む。【学習の仕方のストーリー】【総合的な学びのストーリー】【特別活動と部活動のストーリー】育てたい力【知】高い人間力・学力【徳】豊かな心・社会性【体】心身のたくましさ教科の学力を段階的・系統的に高め、自らの進路希望を実現する。「学びの仕組み」を理解し、自己評価できるとともに、自ら課題を見つけ、他者と協働して探究する。ホームルーム活動・生徒会活動・学校行事、部活動等を通して、社会性・協働性等を育み、心身を鍛える。組織の目標を踏まえて教員一人ひとりが取り組む242017 OCT. Vol.419

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