キャリアガイダンスVol.419
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ップ】したものもある。職業インタビューはインタビューをしてレポートを書くところまでだったものを、各クラス内で発表も行うようにした。「本当は全体の発表までもっていきたかったのですが、クラス内、それもグループ内発表がやっとでした。それでも、小さな発表も積み重ねれば、他の取り組みとつながりあっていきます。今はまだ一つひとつの取り組みを手探りで行っていますが、いずれはすべてが意味をもってしっかりつながっていかなくてはならない。発表はそのための第一歩です」と新保先生は言う。同様にクリティカルシンキングも、従来の小論文指導をブラッシュアップしたものだ。 生徒に主体性をもってもらいたい。危機感から発足した将来像構想委員会が、進路指導分野で取り組んだのは、社会とつながる体験を増やし生徒に刺激を与え、価値観や行動の変化を促すこと。ただし、入念に計画を立ててからの実行では時代の変化に追いつけない。進路指導をキャリア教育ととらえ直し、スピード感をもってすぐに実践し、トライアンドエラーを重ねながらでも全体を再構築していく必要があった。このため、インターンシップを含むキャリア体験学習(校外)を1年次の〝入り口〞とした。 スピーディに取り組むために主に4つの工夫をした。【工夫①外部組織や人材の積極活用】では、例えば現役の大学生と高校生がグループで語り合う「カタリバ」を導入。大学生を中心としたスタッフがプログラムごと高校に来てくれるため高校側の負担は少なくてすむ。「まずは周りの先生の協力を得る必要がありました。『一度試しにやらせてください』と言うのが常套句。カタリバのように外部の人と直に接する取り組みは、生徒が目に見えてイキイキするので先生方の理解も得やすいんです」(渡部恵太先生) 【工夫②既存の取り組みをブラッシュア外部の力の活用などでスピーディに全体を再構築全体設計図2 3年間のキャリア学習・進路指導計画(主なものを抜粋)キャリア学習プログラムキャリア学習プログラム進路指導1学年4~6月宿泊研修(キャリア&学問発見タイム、適性診断)進路集会、2年次科目選択 進路希望調査 個人面談週間キャリアリサーチ学習7~9月キャリア体験学習(校外)職業インタビュー学習夏期講習 進学相談会(校外)よのなか科10~12月夢ナビ 進学相談会参加体験表現スキル学習個人面談週間 冬期講習土曜講習1~3月進路集会、春期講習2学年4~6月出前講義キャリアリサーチ学習進路集会、3年次科目選択 進路希望調査 個人面談週間7~9月オープンキャンパス参加体験(校外)よのなか科夏期講習 進学相談会(校外)10~12月カタリバ進学相談会参加体験個人面談週間冬期講習土曜講習クリティカルシンキング学習1~3月石狩南高校版「小論文テスト」2年生用進路集会合宿学習春期講習3学年4~6月ふれあい看護体験(校外)進路集会、進路希望調査 分野別進路集会 個人面談週間7~9月石狩南高校版「小論文テスト」3年生用北大看護学生との交流進学相談会(外部)センター試験出願指導、小論文指導、面接指導10~12月冬期講習1~3月センター対策、2次対策講習  クリティカルシンキングでは、【工夫③外部の教材も積極的に活用】している。教材の一部であるワークシート学習に少しずつ取り組んでいくことで、将来の志望理由書、小論文につなげていくことができる。外部教材の利用という点では、スタディサプリの「よのなか科」も同じ。ブレインストーミングやロールプレイング、ディベートを通じて正解が一つではない問題と向き合う講座は、刺激を与えたい、主体的に考えさせたいという同校のニーズに合った。外部教材を導入する際は1社に絞らず、複数を吟味し、それぞれの取り組みで最も良いと思うものを選んでいる。「よのなか科は素直な生徒たちにスッと浸透していくと思います。年度途中に無理に新しい取り組みを入れたりしながら試行的にやってきましたが、それらを来年以降も継続させるかどうかは、実は生徒の目が輝くかどうかなんです。科学的な根拠ではありませんが、本校の生徒たちにはとても大切なことですから」(新保先生) 新しい取り組みを矢継ぎ早に導入できたのは、【工夫④独立した組織をつくり、従来の進路指導業務と分離させた】からというのもある。何をやるべきか、何なら省いてもよいかが見えてきたなかで、今後目指しているのは探究型の学習の導入だ。「言われたことだけをやるのではない、普段の生活の中からいろいろ考えるということを習慣づけたい」と新保先生。そのためには教員も考えるための刺激を「与え続け」る必要があり、それを実現するために、教科や学校活動、部活動も含め、取り取り組みを、主に生徒を外の世界に触れさせて刺激を与えるための「イベント参加型・短期課題実践型」と、考える学習を積み重ねる「中期的ステップアップ課題型」に分けて整理。それぞれに対しての「付けたい力」を明確にした。さらに今後、長期的な探究型学習を取り入れる予定。※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.419)402017 OCT. Vol.419

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