キャリアガイダンスVol.420
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電気科のグループ電力電力・発電電気工事電気・保全等自動車製造等鉄鋼・造船機械製造等ガス・石油・製紙公務員進学1時間目20分説明および移動15分「語り合い」1回目(5分×先輩3人)15分「語り合い」2回目(5分×先輩3人)10分休憩2時間目15分「語り合い」3回目(5分×先輩3人)15分「語り合い」4回目(5分×先輩3人)20分説明およびアンケート記入※先輩のグループと席は固定。後輩は、回が変わるごとに別のグループに移動し、4つのグループで語り合いを繰り返す。グループの座席先輩後輩机1学年1学期外部模試2学期「くまもとお仕事探検フェア」参加(※)3学期進路ガイダンス、進路セミナー2学年1学期外部模試、公務員模試2学期進路トーク(語り合い)インターンシップ(4日間)3学期企業見学(※)進路ガイダンス、進路セミナー3学年5~6月公務員模試、SPI模試、外部模試、就職模試「高校生と企業との交流会」参加(※)7月3者面談、応募前職場見学8月就職校内選考9月進路関係事前指導就職試験開始12月進路トーク(語り合い)時期なら、希望する進路に対してネガティブな情報を受け取ったとしても、まだ十分に軌道修正できる余裕がある。 そして、進路トークのいちばんの特徴は少人数グループで語り合うこと。3年生3人、2年生3人の計6人が語らう単位。3年生は同じような職種の3人を1グループとし、それを「先輩ブース」のように見立て、後輩が3人ずつ話を聞きに行くというスタイルだ(図2)。後輩1人が4つのブースを回れるように時間割を設計(図3)。どのブースに行くかは事前に決めておく。自由にブースを回る形式にすると、どこに行くか迷っているうちに時間がたってしまうケースや、人気ブースに人が集中するケースなどがあるからだ。福永先生が、企業主催の就職説明会や懇談会、進学説明会など、さまざまなイベントを視察してたどりついたスタイルだ。 3年生には、人任せにせず必ず自分の経験を語るよう事前指導した。また内定した企業の求人票のコピー、会社案内、受験報告書を持参してもらった。1グループ15分というのは、3人の先輩がそれぞれ5分ずつ主役となると想定している。そして、どのブースのトークに参加したいか(4グループを選ぶ)、後輩の希望をとるときは、進路意識のかすかな思いも拾うよう担任に伝えた。「ここで進路希望が決定してしまうようなことは目的ではありません。狙いはあくまでも、先輩との語らいによって、自分自身の進路をどのように考えていくか、どのように行動していくか、そのきっかけづくり、動機づけです」(福永先生) なお、実施にあたって福永先生は生徒にさまざまなアンケートをとっている。15年度と16年度に「進路についてアドバイスを受けた相手と、アドバイスが役に立った相手」について調査。2年分の調査の結果、親、先生、友人、その他に比べて、アドバイスの有用性は先輩のほうが高いことがわかった。相談している数は多くないものの、相談が役に立った割合は2年連続で90%を超えている。 実際のトークの場面でも話が弾んだ。「その評定じゃ無理」とはっきり言う先輩もいた。また「部活だけはやっておいたほうがい 求人票の受付開始が7月1日。「そこから逆算すると、遅くとも2年生の12月には当事者意識をもって動き始めてほしい」と言うのは進路指導主事の松村新也先生。例年、1年生の12月ごろから就職指導は動き始める。県の企業が集まるフェアに参加。また業界概要の説明を受けたり、職業講話やマナー講習を受けたりといった取り組みだ。2年生になれば、4日間のインターンシップを経験。そのほかに工場や現場などを見学させてもらう企業見学や、ガイダンス、セミナーなどを何度か繰り返す(図1)。 しかし、こういった取り組みだけでは、なかなか指導が届きにくい生徒もいた。「大人からの一方通行の説明や一斉授業だけで進路意識を高めることは難しい」と感じていたのは、前進路指導主事で現在は熊本県教育庁で指導主事を務める福永貴史先生。生徒が当事者意識をもち、自主的に進路選択に向けて動くきっかけとなるような方法はないかと考え、たどりついたのが「語り合い」(現在は「進路トーク」という)である。2015年度から始め、今年で3回目だ。 進路トークは、就職先が内定している3年生と、これから就職活動を始めようという2年生の語らいの場。同校は科とクラスが同じなので、例えば機械科の3年生と機械科の2年生というように、同じ科(クラス)単位での実施となる。 実施時期は毎年10月〜12月のいずれか。このころになると、多くの3年生が内定している。そして2年生にとってもベストなタイミングだ。「3年生に進級する直前に3者面談を実施します。その前にある程度具体的な情報を与え、教師や保護者に対する〝受け身の姿勢〞を自ら考える自立的な姿勢へと少しでも変化させたいと考えました」(福永先生)。また、この図1 3年間の進路指導計画(主なものを抜粋)図2 「進路トーク」の グループの例と座席図3 「進路トーク」の時間構成(※ 熊本県雇用環境整備協会によるイベント)業界概要や業種別ガイダンス一方通行の情報が届きにくい従来の指導先輩後輩3人ずつのグループで15分話し合う実践442017 DEC. Vol.420

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