キャリアガイダンスVol.420
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進路指導部長盛山 治先生(前列左)英語科 1年生学年主任清水弘和先生(前列右)情報科 3年生担任名手智紀先生(後列左)数学科 2年生担任湊 康佑先生(後列中)社会科1年生担任近藤広幸先生(後列右)創立1960年/総合学科生徒数1378人(男子876人、女子502人)進路状況(2017年3月実績)大学進学312人、海外大学進学1人、短大進学7人、専各進学10人、就職3人、その他30人 学園内に大阪工業大学、摂南大学、広島国際大学の3大学を有する常翔啓光学園高校は、早くから高大連携の授業に取り組むなど、キャリア教育に力を入れてきた。そうした中で課題となっていたのが、総合学習の授業改革だった。 「教員だけで授業のテーマを見つけ、指導案まで作るのは、時間的にも難しい。ヒントになるものを探していたときに知ったのが、『スタディサプリ』の〝よのなか科〞でした。講義動画を見てから、ディスカッションやグループワークを行うAL型の授業ですから、一人の教員が修正しながら3回ぐらいはやらないと、良い授業にはならない。そう考えて、導入した2016年度は、5人の教員で分担を決め、情報交換をしながら1年生の総合学習で活用することにしました」と進路指導部長の盛山 治先生。 生徒に人気が高いのは、経済編の「ハンバーガー店をつくろう」シリーズ。「人の流れを読む」、「1日の売り上げを推理する」といった身近なテーマで社会経済を学ぶことができるため、「楽しかった」「経済に興味をもった」「勉強をする意味がわかった」といった声も多いという。 「〝よのなか科〞はテーマも豊富だし、1人で、ペアで、グループで考えるなど、段階を追って情報を共有していく手法なども、面白い。しかし、回を重ねていくと、自校の生徒には合わないテーマが出てくることがある。そういうときは、テーマ設定をわかりやすくする、生徒に合うテーマだけをチョイスして使うなど、カスタマイズして活用しています」と導入時から関わってきた名手智紀先生。 こうした1年目の経験を基に、導入2年目の今年度は、1年生のクラス担任がそれぞれのやり方で〝よのなか科〞を総合学習で活用している。 「授業前に講義と指導案を見て、ワークシートを作り、シミュレーションを考えます。準備は大変ですが、授業が盛り上がれば手ごたえがある。さらに良い授業にするには、生徒の考えを引き出す技術が必要だと実感しています」と、1年生学年主任の清水弘和先生。同じく1年生担任の近藤広幸先生も、「クラスによって理解度がかなり違うので、どうやって生徒をやる気にさせるかが課題」と言う。 同校でAL型授業を推進してきた数学科の湊 康佑先生は、「〝よのなか科〞の導入は、先生たちがAL型授業に慣れるいい機会だった」と話す。「パッケージを上手にカスタマイズして活用していくとともに、今、最も必要なのは、ファシリテーターとしてのスキルを高める教員研修。技術が身に付けば、〝よのなか科〞の活用法もまた大きく変わっていくはずです」テーマ設定や授業形態、手法をヒントにカスタマイズして総合学習に活用常翔啓光学園高等学校(大阪・私立)総合学習の授業改革が必要。しかし、教員だけでは難しい課題生徒に難しいテーマは、設定を変えるなどカスタマイズして使う活用リクルートサービスを活用した実践事例【学習】取材・文/丸山佳子 キャリア教育  進路探求  AL(アクティブラーニング)【活用キーワード】2年生は総合学習の時間を使い枚方青年会議所とコラボで冊子を作成「スタディサプリ」の“よのなか科”活用法生徒たちに聞いた“よのなか科”で学んだこと教育改革実践家で、杉並区立和田中学校元校長の藤原和博先生(現・奈良市立一条高校校長)が、経済、学校、仕事、社会、起業の5つのテーマで59講義を行う“よのなか科”。10分程度の講義の後、ワークシートを使って学んだことを形にしていく。「付加価値」と「伝えること」の大切さ商品も人も、付加価値が大切。そういう人間になるために、幅広い知識を身に付け、勉強をすることが大切なのだと気付きました。また、さまざまな発表を通して、わかりやすく伝えることの大切さも学びました。(濱本真生くん 特進コースⅠ類1年/写真中)経済って面白い。将来は役に立つ仕事をハンバーガーの原価や店の立地を考えたり、アジアの経済成長についてブレストしたことが楽しかったです。得意な英語や政治経済をもっと学び、将来は世の中の役に立つ仕事がしたいです。(井川 哲くん 特進コースⅠ類1年/写真左)人の意見を聞き、認める大切を学んだ授業中は、漠然と話を聞くのではなく、メモを取り、考えを形にしていくと理解が深まることがわかりました。以前は自分の意見に固執するタイプでしたが、人の意見を聞き、認めていく大切さも学びました。(大島弘嵩くん 特進コースⅠ類1年/写真右)1年生の時から“よのなか科”の講義を活用してきた2年生は、本年度市制70周年を迎えた枚方市の地域連携事業に、55周年の節目を迎えた枚方青年会議所と一緒に参加。4月からフィールドワークなどを行い、枚方市の魅力や課題を冊子にまとめ、8月の枚方祭ではブースを設けて発表をした。652017 DEC. Vol.420

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