キャリアガイダンスVol.421
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不確実な未来を生き抜く力、高まる高校教育への期待と重要性 調査結果をまとめてみると、以下のことが見えてくる。① 高校生の多くはAIの発達やグローバル化などの未来社会の影響を切実に感じているが、保護者よりもそのような社会を生き抜くことを前向きに捉えている。しかし、現状では生き抜く力は足りていない。② 進路に対するポジティブな気持ちには、保護者との日常のコミュニケーションが大きく関わっている。③ 保護者の高校教育への期待はより一層高まっている。 それでは、具体的には高校教育のどのような場に期待がかけられているのだろうか。17ページに掲げた『社会人基礎力』の能力要素について、これらを身に付けるために学校生活を中心とした活動全般の中でどれが有効であると思うか尋ねた結果から考察したい(図17)。 保護者の回答をみると、2015年から目立った変化はみられないが、「教科の時間(主体的に学ぶ授業)」が微増している。全体としては、一部順位は入れ替わるが、おおむね高校生の認識と近い。 高校生は「部・クラブ活動の時間」が6割強で突出。以下、「文化祭や体育祭などの学校行事」「校外活動」「教科の時間(主体的に学ぶ授業)」が続く。2015年に比べ「教科の時間(一斉講義型)」は減少、このほかはスコアの上昇した項目が多く、社会人基礎力を身に付ける機会は学校生活のあらゆる場で可能と考える高校生が増えていることがわかる。 これは高大接続改革の流れを受けて、高校教育の現場で、個々の教員が工夫をしながら授業改革などを行っていることや、普段の教員の会話の内容が変化していることを、高校生自身が敏感に感じ取り「有効な場である」と認識していることを表した結果かもしれない。 高校生・保護者のどちらからも、学校に対しては既存の授業や行事に留まらない、さまざまな教育活動の取り組みへの期待が高まっていることがうかがわれる結果となった。 不確実な未来を生き抜くのに必要な力を身に付けるため、高校教育の重要性はますます高まっている。「主体的に学ぶ授業」への期待は保護者も高校生も増加まとめ図 17 必要な能力を身につけるのに有効な場 (高校生・保護者/複数回答)部・クラブ活動の時間文化祭や体育祭などの学校行事校外活動 (地域行事・ボランティア・インターンシップ等)教科の時間 (生徒が中心となって主体的に学ぶ授業)修学旅行や遠足教科の時間(先生による一斉講義型の授業)総合的な学習の時間生徒会活動長期休業(春・夏・冬休みなど)の課題留学ロングホームルーム/ショートホームルーム道徳や宗教などの時間※高校生「2017年 全体」の降順ソート020406080(%)0204060(%)80保護者高校生■ 2017年 全体 (n=1722)■ 2015年 全体 (n=1584)■ 2017年 全体 (n=1987)■ 2015年 全体 (n=1887)人生100年時代の高校生と保護者の未来意識2018 FEB. Vol.42125

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