キャリアガイダンスVol.421
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322018 FEB. Vol.421▲◀「○○を作ったのは誰でしょう?」「こうした問題をたくさんやってこられましたよね」と投げかけ、共に考える。▲「このような問題にも取り組みませんでしたか?」と発問。「今はインターネットで調べればある程度答えがわかります。便利になりました」と時代の変化にも言及。 「保護者に教育改革をどう伝えるか」ということは、先生方にとって、複数の側面から考えていかなければならない課題かもしれない。  2020年度の新テストの導入など、入試動向に元から関心の強い保護者は、「テストはどうなるのか」「学校はどう対応してくれるのか」を知りたいはず。そうした保護者の期待に応えていくには、何をどう説明すればいいだろう。 他方で、入試の変化をまだよく知らない保護者もいるが、家庭と連携して生徒をサポートするには、そうした保護者にも入試や教育の変革を理解してもらう必要がある。 今の保護者は、知識を暗記してテストで再生する、という勉強をしてきた世代。そこに現在進行形の教育の変化をどう伝えるか。ここでは一案として、冒頭でこれまでの学力を振り返り、次にこれからの学力を感じてもらい、最後に背景を伝える3部構成を考えた。保護者に教育改革をどう伝える?新しい学力観を“15分で”体感してもらうお役立ちツール保護者会で使える !取材・文/松井大助保護者に教育改革のことを伝えるツールを、お二方の先生にご協力いただき作成しました。目指したのは、進学希望の生徒が多い高校でも、就職希望の生徒が多い高校でも、使えるもの。先生方の現場の実情に合わせて、アレンジしてご活用いただければ幸いです。企画協力東京・都立六郷工科高校社会科田中駿一先生渋谷教育学園渋谷中学高校国語科河口竜行先生これまでの学力とは、を振り返る 説明用のスライドは3部構成。 第1幕では、かつての学力とは「知識や技能を覚えて、それを再生する」という力が軸になっていたことを感じてもらう。 そのための手段として、一問一答の問題や、覚えた用語を使って文章をまとめる問題を、スライドで提示。保護者が高校生だった頃は、「知識が身に付いたか」を問われる中で勉強していたことをまずは思い出してもらう。 また、その学習においては、反復による暗記が大変だったことや、テストで記憶を引っ張り出すのに苦労したことなども共有。共感を得ることで、この時間への参加意識を高めたい。「そんな勉強したなあ」という共感を呼び覚ます2つのスライドの問いは、正しい知識を覚えているかを問うもの。私がそうですが、過去に知識を問われて間違えた経験が多い人には、「これ、わかります?」と投げかけられるだけでもう圧迫感があります(笑)。「指すことはしません」と宣言してもいいと思います。ここが重要!▼昔は「知識・技能の習得→再生」が授業やテストで問われていたのを感じてもらう。▼「問いかけ」を大事にして、保護者が聴くだけでなく共に考えてくれる場を目指す。▼問いかけても、指名して答えてもらうことまではしない(自発的回答は歓迎)。「間違えたら恥ずかしい」という不安を与えない。▼保護者が経験してきたであろう暗記学習を否定しない。それが苦痛だった人もいれば、そこをがんばったことが勲章な人もいる。保護者を不安にさせず楽しく考えられる場に

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