キャリアガイダンスVol.421
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 2017年の年の瀬、紀伊半島東部に位置する南伊勢町に三重県内31校、県外5校、92人の高校生が集まった。2日間にわたって行われた第1回「高校生地域創造サミット」は、南伊勢町の地域課題解決策を町に提言することをゴールとしたプログラム。 初日は高校生の取り組む地域活性化の先進事例や、南伊勢町で活躍する大人の話、代表生徒のパネルディスカッションでインプット。2日目は初日に吸収したことを参考に班ごとにアイデアを作り、最後にすべてのアイデアを統合した提言にまとめる。 サミットを企画、主催したのは三重県教育委員会事務局教育政策課。辻成尚課長は開会式で「今は役場の人だけでなく、まち全体で社会を考える時代。君たち高校生もその当事者です」と語りかけた。 参加した高校生の動機は「新しいことに挑戦したい」「将来のために役立ちそうだから」「地域活性化に興味がある」とさまざまだが、一番多かったのは「いろいろな高校の人と話をしたい」というもの。「自分にない価値観や新しいものの見方を手に入れてみたい」など、交流によって新しい自分に出会いたいという気持ちがあるようだ。12の班に分かれた生徒は自己紹介をしあった後、昼食をとりながら徐々に打ち解けていった。  昼食後には小山巧町長と、企画から関わったアドバイザーの三重大学副学長・西村訓弘教授から今回の課題についてのポイントが語られた。「南伊勢町は第一次産業のまちですが、人口はこの5年間でも13%減り、少子高齢化がすごいスピードで進んでいます。ですが、国立公園内にあり自然環境はとても豊か、漁獲高は三重県一位、といいところがたくさんあります」と小山町長。 西村教授はその良いところをどう活かすかが大事だと伝えた。「私は南伊勢出身です。ここは昭和の半ばから急激に人口が減り、一番最初に疲弊した場所。逆に、だからこそ最先端であり、豊か。一人が使える土地も漁場も広く、今はコンビニもネットもある。この豊かなものをどう使うか。『自分たちのアイデアで南伊勢を元気にする』なんて考えなくていい。今の時代にどう生きていきたいのかを話し合って、日本で一番面白い生き方を提案してほしい」。そう、高校生たちに与えられたテーマは「これからの時代に地域の資大切なのは自分がどう生きたいか過疎、少子高齢化がいち早く進んだ三重県伊勢志摩地域。2016年には伊勢志摩サミットをホストし、世界の諸問題について議論が行われたその地に、三重県内外から92人の高校生が集いました。2日間をかけて地域と自分たちの未来について考えた「高校生地域創造サミット」を誌上レポートします。誌上レポート36校92人の高校生が描く地域と自分の未来~高校生地域創造サミット~取材・文/江森真矢子特別編第15回図1 高校生地域創造サミット概要三重県内外の高校生92人が南伊勢町に集い、フィールドワークやディスカッションを行い、南伊勢町の地域課題に対して、高校生ならではの発想による「地域を活かした課題解決策」を検討し、南伊勢町に提言する活動を行う[探究テーマ]「これからの時代に地域の資源や特色を活かして自分らしく生きるためには」[開催目的]高校生が地方創生や地域活性化の重要性について理解し、地域のことを主体的に考え行動する意欲や地域とともに課題解決に取り組む姿勢を育む[日時]・1日目:2017年12月26日(火)11:30~21:00・2日目:2017年12月27日(水)8:00~16:00[場所]三重県度会郡南伊勢町[主催・後援]主催:三重県教育委員会 後援:南伊勢町[参加者]三重県内高校生76人、三重県外高校生16人 計92人・ 三重県立高校(28校・64人) 桑名西高校、桑名北高校、桑名工業高校、四日市高校、四日市南高校、四日市工業高校 、神戸高校、白子高校、津高校、津西高校、津東高校、白山高校、あけぼの学園高校 、伊賀白鳳高校、名張高校、名張青峰高校、松阪商業高校、飯南高校、昂学園高校、宇治山田高校、宇治山田商業高校、南伊勢高校(度会校舎)、南伊勢高校(南勢校舎)、鳥羽高校、志摩高校、水産高校、尾鷲高校、紀南高校・ 三重私立高校(3校・12人) 高田高校 、セントヨゼフ女子学園高校、桜丘高校・ 三重県外高校(5校・16人) 静岡県立榛原高校、大阪府立能勢高校、 広島県立庄原格致高校、島根県立隠岐島前高校、高知県立窪川高校522018 FEB. Vol.421

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