キャリアガイダンスVol.421
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 たっぷりの刺激はここで終わらず、ナイトセッションには全国最年少知事である鈴木英えいけい敬三重県知事が登場。自身の生き方を紹介しながら、「このサミットを自分らしい選択ができるようになるためのチャンスに!」とエールが送られた。続くフィールドワークの報告も含め、たくさんの魅力的な生き方があることを知った1日となった。 初日の最後は代表生徒6人によるパネルディスカッション。西村教授が「暗い未来が語られるけど信じなくていい。今は自分の力をつけていったらなんでもできる時代。でも、力をつけるってどういうことなのかフィールドワークを通して知ってもらいたかったんです。まずは、ここに来る前とどう変化したか聞きたいな」と口火を切ると、「すごい田舎に連れてこられたと思ってたら、すごい光っている所だった」「町を大切にしている大人の熱意に触れて、自分の町を大切にしようと思った」とパネリストが思いを口々に語り、夜9時までの2時間はあっという間に過ぎていった。 2日目は班で南伊勢町の具体的な活性化策を考える。進行役の上村先生から「どんな南伊勢なら自分らしく生きていけるかを考えて」と伝えられ、議論はスタート。 高校生たちが考えたのは、宿泊料がわりにその家の手伝いをする「民泊体験」や、「住める国立公園」を打ち出した移住促進策、「機械化より機会化」と銘打ち出会いの機会を提供するツアー案など、良さに着目したものばかり。また、個性を活かす教育環境を整えるためにこのサミットのように意見を否定されない高校を作ろう、というものもあった。 これらの案をもとにまとめた「南伊勢町を変えていくための8つの行動(海ぼうず宣言)」(図3)を代表生徒が読み上げ、小山町長に手渡して「高校生地域創造サミット」は幕を閉じた。次年度も同時期に他地域で開催し、新たな種まきをと考えている三重県教委。行政・地域・高校の協働により地域の持続的発展を目指す動きには注目が集まりそうだ。 では、高校生たちはこの2日間で何を得たのか。最後に一人の高校生の感想を紹介する。「他の高校の生徒がすごく地域について考えていて、自分ももっと自分の地域を知ろうと思った。まずは自分の地域のことを『肯定』していこうと思う」まずは自分の地域を肯定していこう● 毎年高校生が集うイベントを行い、高校生がメディアを使ってありのままの南伊勢を発信する● 南伊勢町で生きることを実感する体験型無料ホームステイを実施して南伊勢町ファンを増やす● 町にある財産をもっとアピールする● 機械化よりも機会を大切に!● 人々が交流しあい自らが町を創っていく機会を大切にする● 町の人々が教師となって個性ある教育を実践する● プロ・職人・芸術家など輝いている人を南伊勢町に呼び込む● 具体的な(南伊勢で生きる)ライフプランを提案して移住者を支援する図3 南伊勢町を変えていくための8つの行動(海ぼうず宣言)三重県教育委員会教育政策課上村和弘先生三重大学副学長西村訓弘教授南伊勢町副町長矢野次男氏会場には、三重県産のお菓子やお茶の用意が。休憩時間も各班に任せられ、オンオフを切りかえながら闊達な議論が行われたパネルディスカッションは西村教授のコーディネートで本質的な気づきや本気の思いが引き出され、フロアからも熱を帯びた発言が続いたフィールドワークで出会った「本気の大人」の一人、上村栄司社長初日の夜には、その人の魅力を一番表す3枚の写真を使って報告542018 FEB. Vol.421

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