キャリアガイダンスVol.422
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できる学校として整えていきたいと考えています」 そうしたベースのうえで、この3年間、真の総合学科になるための具体策に取り組んできた。最大の課題とされた教育課程については、約1年間の議論を経て大幅に改定。17年度新入生から新たな教育課程を実施している。 改定のポイントの一つは、国公立大学入試対策を意識した必修科目を減らし、2年次の系列選択科目単位数を開校時レベルの10単位に増やしたことだ。「韓国語会話」「情報デザイン」「スポーツ概論」「心理学基礎」「クラフトデザイン」などの多彩な選択科目から、2・3年次で合計27単位分を学ぶことが可能となった。各科目の学習内容を理解したうえで選択できるよう、新たにシラバスも作成した。 また、3年間の体系的なキャリア教育の時間を教育課程上に位置付けたことも、改定の大きなポイントだ。当初から同校キャリア教育の核として効果をあげてきた1年次「産業社会と人間(産社)」に加え、2年次に東京都独自の学校設定科目「人間と社会」、および3年次に「課題研究」(総合的な学習の時間)を配置。これらを有機的に接続させて積み上げていく3年間のプログラムとし、昨年度から学年進行で実践しているところだ(図2)。開校初期から「産社」を担当してきた長谷川 裕先生は、こう期待を寄せる。 「高校生としての自覚をもたせること、将来についてしっかり考えを深めること、社会人になるために必要な能力を育むことを意識して、『産社』の充実を図ってきました。3年次まで継続したプログラムになることで、『産社』で狙いとしてきたことが、より効果的に生徒に落とし込まれるのではないでしょうか」(長谷川先生) 内容面の充実は、昨年度「進路指導状の課題と今後の施策を一枚の学校経営戦略シートに整理(図1)。そのなかで「25歳の自分創り」というキャッチコピーを打ち出した。 「高校入学からちょうど10年後にあたる25歳に焦点を当て、その最初の3年間として生徒をしっかり成長させていこうという宣言です。『出口保障』だけでなく、その先まで見通したキャリア教育を推進するという本校の狙いを、わかりやすいひと言で表現しました。これを学校全体で共有し、その支援が興味・関心、進路に基づき柔軟に学べる教育課程へ東久留米総合高校の近年の動向2007年度東久留米総合高校開校(久留米高校と清瀬東高校の統合)2015年度●単年度目標 「これまでの実績を踏まえてこれからの教育活動を考える」●主な改革の動き ・「25歳の自分創り」をキャッチコピーに ・2017年度入学生からの教育課程の変更について検討開始 ・年間行事をゼロベースから見直し ・人事異動年限の厳守(原則6年で異動/校内分掌は原則3年で変更) ・校長による次年度校内予算の査定2016年度●単年度目標 「総合学科高校としての新たな飛躍」および「チェンジ」と「チャレンジ」●主な改革の動き ・東京都「アクティブ・ラーニング推進校」の指定を受け、  能動的な授業(アクティブ・ラーニング型授業)への転換を図る ・「産業社会と人間(産社)」に外部連携による「ドリームプラン・プレ  ゼンテーション」を導入 ・文化・スポーツ特別推薦の廃止 ・校内研修の活性化2017年度●単年度目標 「授業づくりの再構築」「総合学科としてのキャリアデザインを 意識した教育活動」および「チェンジ」と「チャレンジ」●主な改革の動き ・新しい教育課程がスタート(本年入学生より) ・「進路指導部」を「キャリアデザイン部」に名称変更 ・3年間のキャリア教育プログラムを設計(2・3年次は次年度より実施) ・学校評価の方法の見直し ・オンライン教材(スタディサプリ)の年次進行による導入 ・姉妹校交流推進校の指定を受け、韓国の高校と姉妹校締結徐々に系列選択科目数が減少し「進学型総合学科」へ変化総合学科としての原点回帰アクティブ・ラーニング校内研修会には70人近くが参加。個人として、組織として 学校改革にどう取り組む?東久留米総合高校 (東京・都立)232018 MAY Vol.422

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