キャリアガイダンスVol.422
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府中高校 (広島・県立)中居寛美先生仙台第三高校 (宮城・県立)滝井隆太先生――まずは、両先生が学校改革に取り組み始めたきっかけや、取り組みの概要について教えてください。滝井先生:8年前に私が仙台第三高校(以下、仙台三高)に着任したころ、宮城県の公立高校が全県一区へと学区が廃止されたり、男子校・女子校の廃止など、県内の高校の枠組みが再編された時期でした。そうなると当然、多くの生徒に来てもらうために競争が始まるわけです。だから学校が変わらざるを得ない状況になりました。 進学校として魅力的な学校にする原点は授業の質を高めることです。そこで、当時の校長から「授業づくりプロジェクト」を進める方針が出され、そのメンバーに私が入ることになりました。本校ならではの授業をつくるため、教員研修システムを構築して実施するプロジェクトです。中居先生:府中高校は従前から広島県の進学指導拠点校に位置づけられてきて、これまでもさまざまな取り組みを行ってきましたが、本格的な学校改革は現校長が赴任した2013年から始まりました。今までは教員が個人的に動いていた取り組みを組織として進めるために、学校としてどんな生徒を育てるかの教育目標を「学びと成長のストーリー」として整理しました。具体的な取り組みとしては、全教科の定期考査に知識活用問題を導入したり、教員同士の授業観察を年2回行うことになりました。滝井先生:学校全体の授業の質を高めるためには、授業公開や授業観察で各先生のノウハウを共有することは大事ですね。「授業づくりプロジェクト」でも「いつでも誰でも」の授業公開・参観に取り組んでいます。実は、仙台三高ではもともと先生同士が授業を見せ合う文化がなかったので、提案するのには最初は勇気がいりましたね。府中高校では授業観察をどのように行っているのですか?中居先生:教科が異なる4人でグループをつくり、教科を超えた授業観察これからの教育ミドルリーダーはどう動く学校改革の進め方は各学校により異なりますが、主に大きなビジョンはトップを中心に、具体的なカリキュラムづくりや改革の進行は現場の先生が中心となります。主幹教諭の立場でそれぞれの学校において学校改革を推進してきた滝井隆太先生と中居寛美先生に、自身の体験と、改革やカリキュラム・マネジメントで大切なことについて語っていただきました。主幹教諭対談大学卒業後に広島の県立高校で国語科教員歴スタート。2008年に府中高校着任。進路指導主事、学年主任を経て、2016年より主幹教諭。村上悦雄校長の着任以来、教務主任などの先生たちと組織的な学校改革に中心的に取り組んでいる。教員歴28年目。※中居先生が所属する府中高校の取り組みの詳細は小誌419号に掲載されています(欄外参照)。大学卒業後、3年間の異業種社会人生活を経て、ラグビー部の顧問になりたくて教員に転身。宮城の公立高校で教員歴スタート。工業高校勤務時代に、担当の国語科の授業に生徒が興味を示さなかったため、「生徒が寝ない授業」を目指し独自の授業改革を行ってきた。2010年に仙台第三高校に着任。2017年より主幹教諭、2018年より教務主任。教員歴25年目。取材・まとめ/長島佳子 撮影/平山諭小誌バックナンバーとダウンロード掲載サイト:リクルート進学総研>>キャリアガイダンス282018 MAY Vol.422

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