キャリアガイダンスVol.422
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ができるようにしています。授業はビデオに録画して、後日グループの事後協議や校内の授業改善研修で活用しています。グループのメンバーは毎回編成を変えています。――校長から出された指針やビジョンを、現場でどのように具体化されていったのでしょうか?滝井先生:プロジェクトがスタートした4年後の2014年に、次に着任した校長から、授業改善をより具体化させるために「授業づくり研究センター」をつくる指示が出ました。私がセンター長を拝命し、グランドデザインから始めました。2010年から本校はSSHに指定され、理系クラスで探究的な授業を実施していたので、他の教科でも探究的な問いをたてる授業ができるように研究しました。 また、授業研究に熱心なメンバーと議論を重ね、本校独自の授業づくり理論を構築し、授業を「一斉講義」「構成的アクティブラーニング(以下AL)」「非構成的AL」に分類し、授業の目的別に実施できるよう体系化しました。それらを授業改善の必要性とともに研修等で共有を図り、SSHでも実施するなど、SSHとの相乗効果で授業づくりを進めていきました。中居先生:現校長が着任した当時、私は進路指導主事の立場で、「学びと成長のストーリー」の作成をしました。教科ごとにいつ、どこで、どのような力をつけるのかの設計です。2014年から、広島県が「学びの変革アクション・プラン」として探究的な学びを総合的な学習の時間(以下、総学)や教科学習で取り入れる方針を打ち出し、そのパイロットスクールとして本校が指定されました。当時は学年主任だったので、中核教員の先生方と総学のカリキュラムを開発し、率先してその授業を行ったり、評価方法としてのルーブリックもみんなで議論したりしてきました。――先生方が構築された授業の理論や、各授業でつける力を落とし込んだ、実際の授業案は誰がつくるのですか?滝井先生:教科によって異なりますが、基本的に教員が協働しつくります。それを公開授業などで共有していきます。私自身は以前の赴任校時代から「どうしたら生徒が寝ない授業ができるか?」と考えて、独自の取り組みをしてきました。中居先生:うちもみんなでつくります。ところで、さきほど滝井先生が、全教科で「探究的な問い」をたてるとおっしゃいましたが、例えばどんな問いをたてられるのですか?滝井先生:教科や単元ごとに異なりますが、「教員が教える」状態から、【背景】宮城県の高校の枠組みの転換により、各学校での特色を出す必要性【実施内容】仙台三高ならではの授業をつくるための、教員研修システムを構築【目的】「求める生徒像」(アドミッション・ポリシー)を全教員で協議、検討することを通じて、教職員の共通理解と主体意識を醸成【実施内容】新入試制度および新学習指導要領の解説と、ワークショップ形式による「求める生徒像」 の検討・構築●「授業づくりプロジェクト」において教員研修システムの構築●「授業づくり研究センター」発足時からのセンター長として、授業改革のグランドデザイン作成、自身の国語科での「構成的AL」「非構成的AL」の率先した実施● 「学校づくりプロジェクト」のグランドデザイン、実施【役割】具体的な授業改善内容の構築(全教員が所属)【実施内容】SSH(2010~2014年度、2017年度~)の取り組みとの相乗効果⇒SSHとしての成果を全教科の授業に落とし込み、独自理論での授業をSSHにも取り入れていく【独自理論】授業を「一斉講義」「構成的AL」「非構成的AL」に体系化し、目的や育みたい力ごとに授業をつくっていくことを明示⇒AL型授業の必要性を全教員に共有 「生徒自身が学んでいる」状態にどうしたら変化させられるかを考えています。例えば、現代文では全文を読ませずに一部を欠落させた状態で、生徒自身が論理構築して内容を組み立てたり、小説のその後について「もしも○○だったら」などの仮定で、二次創作をしたりしています。――授業改革や学校改革に対して、必ずしも全教員が賛同しなかったり、賛同してもやり方がわからないという先生がいる場合はどうしていますか?滝井先生:まずは自分たちがやって成果を出すことです。そうでなけれ仙台第三高校の授業改革・学校改革の概要「授業づくりプロジェクト」発足(2010年)「学校づくりプロジェクト」発足(2017年)「授業づくり研究センター」発足(2014年)授業改革学校改革滝井先生の役割「改革」でも一斉に同じ方向を向くのは危険。従来の良さや反対派の意見も尊重個人として、組織として 学校改革にどう取り組む?主幹教諭対談 滝井隆太 × 中居寛美292018 MAY Vol.422

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