キャリアガイダンスVol.422
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342018 MAY Vol.422 学校教育目標と教科の目標、学年の目標がきちんとつながっていることが大事なんだと思います。各目標は、綺麗に書かれている言葉を、自分の言葉で表現して他の分掌や教科の人に伝えてもらいたい。そうしたら目標をみんなで共通認識できると思います。具体的に生徒が「〇〇できるようになる」というレベルでの目標を共有しようというときに、管理職からのトップダウンでやっては絶対に浸透しません。 つまり、組織としてやるということです。組織の目標を各人が自分ごととして考え行動できているとき、組織は一番いいパフォーマンスを発揮できます。新しい学習指導要領について学ぶ、もしくはカリキュラム・マネジメントのプロセスを通して、育てたい生徒像、各教科の役割や目標が明確になっていくでしょう。そのとき、目標の言葉に魂を込められる先生はきっと熱く、本当に面白い授業を展開していくと思います。 新学習指導要領では教職員の連携うことです。 答申(※)の中の「予測困難な時代に、一人ひとりが未来の創り手となる」という言葉は私たち教員に対してのメッセージでもあると思っています。あなたの学校の教育活動をどうするか、この1時間の授業をどう作るか。あなたがクリエイターだ、ということですね。 今の時代は、私たち教師がより良いものに変えていける、こうしたいと思っていることを形にできるチャンスなんです。そのためには、夢や希望を語り合い、周りを巻き込んでいくことと協働性も問われていると思います。学校はもともとたくさんの先生が関わることで生徒が育っていく場所。たくさんの先生たちが教科を超えて連携したらいいと思うんです。人からヒントをもらえると自分の授業が豊かになります。逆に自分の発信が誰かの役に立つということでもあります。 例えば国語で月の和歌を扱うとき、理科の天文関係、数学の正弦定理に触れることができれば生徒の学びは深くなります。これからは教科を超えた学び合いが盛んになるのではないかと期待しています。先生が連携をするためには共有、これがすごく大事です。思いを語ること、そしてアイデアを求めることです。困ったことがあるときは思い切って「助けて、これがわからない!」と言えば、周りの人が自分のできる範囲内で知見を持ち寄ってくれます。 助けを求められたときに、立派なことを言う必要はありません。立派なことをポーンと言えたら誰も苦労しません。どうしたら授業を良くできるか、どうしたら生徒が喜ぶか、自分の実感レベルで、本音でものを言です。発信して初めて自分はこんな風に思っていたんだ、と気付いたり考えを整理することができます。 来るべき2020年は私の退職の年。あと2年です。このワクワクする変化に間に合ってよかった、この時代に教師として立ち会えてよかった! 私は、どの先生も必ずいいアイデアをもっていると信じています。一緒に、未来を創っていきましょう。大切なのは「互恵・共創・集合知」思いを語ること「助けて」と言うこと一人ひとりが未来の創り手※「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」2016年12月21日 わだみちよ●1983年福岡県立高校教諭に。86年に城南高校に赴任。94年に進路探究学習「ドリカムプラン」を立ち上げ、自己探究・自己啓発・自己実現のステップで意欲を育むプランは全国から注目を浴びた。03年からの5年間は筑紫丘高校勤務。文部科学省の各種委員や調査研究者としてもキャリア教育を推進してきた。モットーは「常に先を読み、先を走るのが進路の仕事」。08年には城南高校に教頭として再赴任。修猷館高校、早良高校で管理職を勤めたのち、15年より福岡県教育センター教育指導部長として県全体の授業改善を牽引。昨年度は福岡県教育委員会高校教育課主幹を務め、この春から3度目の城南高校に校長として着任。始業式の校長式辞は生徒が考え表現するAL型で行った。個人として、組織として 学校改革にどう取り組む?福岡県立城南高校校長 和田美千代

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