キャリアガイダンスVol.422
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は』『プログラミング言語とサーバ構築についての研究』など、テーマは多岐に渡る。最後は発表会で、1人10分間、原稿を見ずにプレゼンを行う。 「こういう学びで生徒は迷い、たくさん揺れます。揺れれば揺れるほど進路に対する気持ちは固まっていきます。AO入試を受けた生徒が、よく課題に出される3000字、4000字のレポートは簡単に感じると言うことがあります。これだけのことをやってのけた生徒には確実に総合的な学力がつきます」と総合学科推進部主任の奥田由美子先生。今年度の3年生から発表は9月になり、推薦・AO入試にも直接的に役立つし、一般受験を目指す生徒もそちらの勉強に集中できる。に出席率が落ちていくというのが例年のパターン。そこをどうするのかは、長年の課題の一つだった。 対策の一つとして、まず1年次でとった希望を2年次でとり直し、コース継続希望者だけが残るようにした。翌年は1年次に希望者を募るときから、「絶対に途中で投げ出さない」と約束できる生徒のみの募集に変更。徐々に人数を狭める方向に舵を切り、講習の参加者や内容を向上させようと工夫しているところである。さらに有志の教員による「ベンキョウ倶楽部」では、主に一般受験を目指す生徒の希望に応えている。 18年3月の進路結果では、一般受験での合格実績が上がり、学力向上に力を入れてきた効果が出始めている。 科目選択や課題研究をはじめ、この学校の生徒は自分で考えながら学ばないと前に進めない。通常の教科でもグループ学習やプレゼンが行われ、「主体性が育つ」「成長が見える」と、保護者などから評価も受けている。中学生に向けた学校公開でも生徒が主役で、自分たちの学校を懸命にPR・説明するし、文化祭などの行事にも熱心に取り組む生徒が多い。 進路指導部主任で同校に赴任して2年目の内山正雄先生は、「真面目ないい子が多い印象です。けれども、目の前のものをひとつずつこなすのに一生懸命になりすぎて、勉強が最後になってしまう生徒もいます。例えば、現在のように数学の講習という形ではなく、看護系向けの数学、大学の理系の数学というように、進路希望で分けて効率的に勉強できるシステムを構築したい。面接も得意で推薦・AOで力が発揮できる生徒が育っていますが、今後の入試改革では推薦・AOでもさらなる学力が求められます。進路指導部でもしっかり対応していきたい」と言う。 開校時から言い続けているのは「総合的な学力」の獲得。そして、生徒が自分で見つける進路の実現。「そのためには軸はブラさず、しかしよりよい環境を整えながら、さらに地域から信頼を得られる学校にしていきたいと考えています」(穴沢副校長) 同校のキャリアガイダンスのゴールの2つ目は、「一般受験の学力をキープしながら、総合型選抜でワンランク上に挑戦する」。そして、キャリアガイダンススパイラルの3つの柱にも「基礎学力の向上」がある。 全員が大学進学を目指すわけではないので、これまで希望者向けに講習などを行ってきた。数年前に希望者による進路実現チームも立ち上げ土曜講習や夏期講習を実施。この時間は部活動禁止のため、部活動と両立したい生徒も気兼ねなく参加することができた。しかし、最初は希望して講習を受けている生徒も、徐々朝朝学習・小テストなど、積み重ねで基礎学力向上   (朝のショートホームルーム)8:45~15:10授業・ノーチャイムで自己管理・少人数制授業・自分だけの時間割(2・3年次)   (帰りのショートホームルーム)15:15~15:40ベンキョウ倶楽部(部活動)ベンキョウ倶楽部特訓講座・20分の授業+α(先生による指導)・3年次は時間延長可能15:40~部活動~19:30夜の自習室・ 私の宿題タイムとして自律的に勉強に取り組める環境を用意図3 学力向上の仕組みの1日の流れ希望者向け講習でさまざまな進路に対応学力向上2泊3日の新入生宿泊研修「葛飾アントレ」。グループ内個人プレゼンや仮説協議、事業所調べを経て、事業所研修・インタビューへ。2年次の校外学習。系列と課題研究のスタートとして実施。グループで訪問場所を決め、アポをとりインタビューなどをさせてもらう。3年次の課題研究発表会。系列に分かれ、一人ひとりが10分間のプレゼンを行う。1年生や2年生を前に成果を披露する。AO、新入試を見据えて体験活動を重視成果と課題進路指導実践を磨く!432018 MAY Vol.422

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