キャリアガイダンスVol.424
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見直されたのです。 今回の改訂で、高校には「総合的な探究」以外にも「理数探究」や「古典探究」など、「探究」と名の付く科目が6つ設けられました。教科・科目等の特性によって若干の違いはありますが、今回の改訂で、いかに高校で探究が重視されているかがわかります。 このように「探究モード」へと加速するなか、「うちの生徒には無理」といった声も聞こえてきます。しかし一方では、学力面・生活面の課題が多い高校ほど、探究の学習活動で輝く生徒が多いとの話も耳にします。正解のない問題に直面した際に、なぜ? と感じたり、どうすればいいのか? と考えたりするのに、いわゆる成績は関係ないと思うのです。内在する意欲や力を引き出し伸ばすことで、時に高校生は私たちが思っている以上のことができる。地方紙などで地域課題や活性化に取り組む高校生の活躍を目にするたび、その思いを強くしています。究」)の「第1の目標」においても、この時間で育成を目指す資質・能力が「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」の3つの柱から明示されました(図1)。各学校で「総合的な探究」の目標や内容を定めていく際も、これを踏まえ、具体的な資質・能力を設定していくことになります。 ご存知のとおり、「総合的な学習」は小学校3年生から始まる時間です。子どもたちは高校入学の段階で7年間、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」という探究のプロセスに繰り返し取り組んできています。高校はそうした基盤の上にあることや、社会との距離がより近くなる時期であることを踏まえ、さらに高度な探究に自律的に取り組んでいくものとして、改めて位置付けが 「総合的な学習」と「総合的な探究」は、基本的には探究の重要性や学習方法などに共通性・連続性がありますが、一部に異なる点もあります。小・中学校の取り組みを引き継いで発展させていく高校においては、両者の違いを知っておくことも、取り組みを考えるうえで重要です。 「総合的な学習」は課題を解決することで自己の生き方を考えていく学びであるのに対し、「総合的な探究」では「自己の在り方生き方と一体的で不可分な課題を自ら発見し解決していく学び」とされています。例えば福祉問図1 高等学校学習指導要領・新旧対照●新第4章 総合的な探究の時間第1  目標探究の見方・考え方を働かせ,横断的・総合的な学習を行うことを通して,自己の在り方生き方を考えながら,よりよく課題を発見し解決していくための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。(1) 探究の過程において,課題の発見と解決に必要な知識及び技能を身に付け,課題に関わる概念を形成し,探究の意義や価値を理解するようにする。(2) 実社会や実生活と自己との関わりから問いを見いだし,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析して,まとめ・表現することができるようにする。(3) 探究に主体的・協働的に取り組むとともに,互いのよさを生かしながら,新たな価値を創造し,よりよい社会を実現しようとする態度を養う。●現行第4章 総合的な学習の時間第1  目標横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の在り方生き方を考えることができるようにする。学びに向かう力、人間性等思考力、判断力、表現力等知識及び技能小・中の経験を基盤に「高校生ならでは」の力を存分に伸ばすためなぜ高校だけが「探究」となるのか高校では「自己と不可分な課題」を「自ら発見」することが大切中学校までの「総合的な学習」との違いは?自校では無理などと思わずに、生徒の可能性を伸ばす取り組みを探究してほしい122018 OCT. Vol.424

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