キャリアガイダンスVol.424
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されている。そのため、取り組むテーマや行動が、社会的な文脈の中でどんな意味をもつのかを生徒自身が自覚することが求められる。特に、パーソナルプロジェクトでは、科目固有の学習がどう生かされたのかを内省し、言葉にする必要があるので自ずと教科の学びとの往環も生まれる。 カリキュラム全体を貫くのは「社会で活躍できる力を育成する学び」「生 「各種のプロジェクトを通して自分のテーマに出会い、高校段階での科目選択につなげたいとも考えています。何をしたいのかを考え、選んで行動することは、ずっと進路選択をしているようなもの。また、行事その他も生徒に決定権をもたせるようにしたいと考えています。こういう環境の中でこそ、生きていくのに必要な力が育つと思っています」。学校生活すべてを自ら問いをもち、考え、行動する環境に整えようとしているのだ。 加えて「教師のマインドセットの変革がなによりも大切です」と林校長。開校準備にあたる教員たちは、海外留学徒の『?』から始まる学び」「実社会とのつながりを大切にした学び」の3つの観点だ。教科の授業内でも思考ツールや情報収集などの学びの技を使い、理科・社会はテーマベースの探究で単元を組み立てるなど、教科でも探究型の学びを構築中だ。や視察、IB教員研修、単元づくりの勉強会などを重ねながら、探究を支えるファシリテーターとしてのスタンスやスキルを磨いている。その準備を進める部屋の壁には、全員で話し合った行動規範(写真右)が貼り出されていた。「笑顔でアイデアを傾聴し、共有し、吟味する」「リスクテイカーになる」「チームとしてお互いを尊重し合う」…。「開校準備プロジェクトに取り組むことが、いちばんの研修かもしれないですね」と林校長。来春入学してくる生徒たちも、ともに学校と未来社会を創るプロジェクトチームメンバー、先生たちにはそんな未来が見えているのかもしれない。図1 広島叡智学園のミッションと育成する力【ミッション】学びを通じて平和な社会づくりを実現し続ける存在となることを目指すTo be a global leader in building peacewith the power of “Learning”.【ヴィジョン】社会の持続的な平和と発展に向け世界中のどこにおいても地域や世界の「よりよい未来」を創造できるリーダーを育成するTo foster leaders who create in their community “a better future” for peace and sustainable development.「学びの変革」の目指すべきモデルとなるTo be an excellent model in “Learning Innovation”.【バリュー】「グローバルな視野」と「地域に根ざした心」の双方を大切にし、主体的に学び続ける「ラーニングコミュニティ」を形成するTo be a learning community whose global vision is rooted in local context.●様々な場面で活用できる知識・技能の深い理解●新しい価値を生み出す創造的・批判的思考力●異なる文化・価値観を持つ人々と協働する力●目標に向かってやり抜く力・自信●日本語でも英語でも議論・協働できる高い語学力重点的に育成する力教師のマインドセットが最大の鍵プログラムのうち赤の囲みは個人、緑の囲みの項目はグループで取り組む。図2 未来創造科の構想高3地球市民DPCAS(Creativity,action,serevice)MYPパーソナルプロジェクトMYPコミュニティプロジェクト社会正義幸せ環境広島・世界高2高1中3中2中1大崎上島「創造性」「活動」「奉仕」の要素を含み、実社会と関わる体験的な学習により、人間的な成長と対人スキルの発達を促す自発的な取り組みによって作品や成果を生み出し、創造性を発揮し、これまでの学習の総括を示す半期ごとに設定したテーマに沿った探究プロジェクトを行い、視野と技能を身に付けるコミュニティのニーズに対する意識を深め、実際の活動を通して課題に対応する視点プログラム探究をカリキュラム・マネジメントでどう位置付けるか広島叡智学園中学校・高校 (広島・県立)Report 2352018 OCT. Vol.424

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