キャリアガイダンスVol.424
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探究学習への進化に役立つ知識ベースから資質・能力ベースの学びへと学力観、学習観の転換が図られている今。そもそも資質・能力とは? なぜ今必要なのか?探究的な学びとは何か? といった基本的な問いから、具体的な方法論のヒント、授業で使えるテキストまで。明日からの授業作りに役立つ書籍をご紹介します。資質・能力を基盤とした学びをいかに作るか。新学習指導要領のキーとなる概念を、実例を交えながら理論的に解説した一冊。見返しには「子供を優れた問題解決者にするために、教師はそれを生きて働くものとする」という一文が引用されているが、そのような授業を実現するための考え方や方法を知ることができる。「資質・能力」と学びのメカニズム奈須正裕/東洋館出版社「『深い学び』とは、『知識・技能』が関連づいて構造化されたり、身体化されたりして高度化し、駆動する状態に向かうこと」と著者は説く。そのためには習得・活用・探究のバランスのとれた単元構成が必要として、深い学びを実現するための授業デザインのあり方を解説している。探究を意識した教科の授業作りの参考に。深い学び田村 学/東洋館出版社日々の生活やこれまでの体験を、社会課題や学問と結びつけ、オリジナルな問いを立てるにはどうすればよいか。また、体験をメタ認知し言葉にするためには何が必要か。第3部で紹介されている授業内容や、続編の『体験の言語化 実践ガイドブック』は、課題探究型学習で生徒が問いを立てる方法や、学習の課程をふりかえる力を付けようとする際に参考になる。体験の言語化早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター/成文堂第1章はアクティブ・ラーニングとPBL(Project Based Learning)の関係や、問題解決型学習(Problem Based Learning)との違いなどを解説する理論編。第2章以降では、教師による高校や大学での実践事例を紹介。ワークシートやルーブリックの例も示されている。アクティブラーニングとしてのPBLと探究的な学習(アクティブラーニング・シリーズ) 溝上慎一、 成田秀夫/東信堂教師の発問ではなく、生徒自身が質問を作ることによって主体的・自立的に学びに向かうようになる。経験から導かれた質問づくりの7つのステップや、教科での事例、教員に向けたアドバイスが書かれている。ステップには質問を作るだけでなく、優先順位をつけること、質問を使って何をするか考えること、そしてふりかえりまでが含まれている。たった一つを変えるだけクラスも教師も自立する「質問づくり」 ダン・ロススタイン、 ルース・サンタナ/新評論課題解決型の授業において、テーマが表層的でありきたりになる、社会課題との関連性が弱いという悩みをもつ先生にお勧め。SDGs各目標の解説には問題を掘り下げるための「考えてみよう」という問いかけのコーナーや、実際に社会課題を解決したプロジェクトの紹介も。短く平易な文章、豊富な写真や漫画を使いSDGsを身近な事柄に結びつけやすく編集されている。未来を変える目標SDGsアイデアブック 一般社団法人Think the Earth/紀伊國屋書店著者の考える「主体的な学び」とは「探究すること」すなわち自らの問いを自らの頭で考える活動である。絶対確実な方法がなく、柔軟に対応する必要のある学び。これを支援する教師のスキルやスタンスを、具体的な場面に即して解説している。単元の構想や生徒の学びを見取る方法、授業研究など、教師の専門性を伸ばす道筋も示している。主体的・対話的で深い学び問題解決学習入門藤井千春/学芸みらい社文/江森真矢子 撮影/下鳥 誠探究とは何か良質な問いを立てる362018 OCT. Vol.424

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