キャリアガイダンスVol.424
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出て地域の一員として認められることで、自己肯定感をもてる生徒が増えたと思います。二階堂を変えるには地域の力が必要です」と岡本雅至校長も言う。 1年次の「産業社会と人間」が主に自己を見つめるプログラムだとすると、積極的に外に出て地域とのつながりを深め広げるのが2年次以降。「産業社会と人間」を引き継ぐ形で「総合的な学習の時間」を使いフィールドワークを行う。 課題研究として地元の天理市と連携した学習は1〜3年次で継続的に行うが、1年次は校内のポスターセッション、2年次以降は積極的に校外に出て天理市について学び、5クラスがそれぞれ天理市の各部署に向けて活性化のための提言を行う。駅前広場などでイベント「二階堂フェスタ」を実施するなど成果発表も広く外に向けて行い、2月には学習の総まとめとして市民会館で地域の方々を招いて課題研究発表会を行う。 3年次では、早くに進路決定した生徒の取り組みとして、地元企業と連携し地元の伝統産業の一つである引き手(襖などの取っ手部分)の商品開発を行い自分たちで販売まで行っている。奈良という土地柄、外国人向けの販売も意識して英語のチラシも作成。デザイン系を志望する生徒は商品デザイン、経営を志望する生徒は販売戦略を立てるというように、将来の学びにつなげることもできる。 低学年では全員参加のプログラムが多いが、学年が上がるにつれこうした希望者向けのプログラムが増える。「全部進路につながるという前提でプログラムを考えています。生徒にはどんなことも将来の役に立つと思って参加してもらえれば」とキャリア教育部部長の米倉信岳先生は言う。 そして、同校のキャリア教育部の大きな役割の一つとして広報活動があり、それも生徒の学びの場としている。オープンスクールでは希望する生徒がスタッフとして活躍。案内から始まり、パネルディスカッションや部活動紹介などを在校生が中心となって行う。今年度の新入生で中学生時代にオープンスクールに来校したという生徒は約半数。数年前に比べ飛躍的に伸びた。「在校生がしっかり活躍しているのを見て、自分がよくなれる学校、安心して学べる学校と思ってもらえているのでは」と金子教頭は語る。 すべての教育活動が進路を考え、選択し、実現していくことにつながるという考えで設計・実行している同校。「現在の取り組みも毎年振り返りブラッシュアップ。常に新しいことにチャレンジし、その時代、その時代に即した社会人基礎力を身に付けた人材を送り出していく」(岡本校長)考えだ。※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.424)オープンスクール。希望する生徒がスタッフとして参加。生徒会活動でも部活動でもない活動として希望者は多い。卒業生が挨拶やマナーなどを指導してくれる。当日は生徒による部活動の案内もある。 二階堂高校が総合学科として走り出して4年目。同校を第1志望とする生徒が増え、学びの姿勢も変化。学校が活性化しているという。 そしてこれらの学びの先に進路があるというのが総合学科の在り方なので、今後、高校での学びが卒業後に生かされているか、卒業生の進路はミスマッチではなかったかなどをしっかり検証していく予定だ。「例えば、改編前に決めた4つの系列と進路の実情が本当に合っているか精査する時期に来ている」とキャリアデザイン科科長の浦川幹雄先生。これからは卒業生の追跡調査などにも力を入れ、また大学入試制度改革や新学習指導要領なども見据えながら、ミスマッチなく進路実現できる学校づくりを進めていきたいそうだ。基本に立ち返ってミスマッチを防ぐ進路指導ができているか確認したい校長 岡本雅至先生(前列左)教頭 金子博和先生(前列右)キャリア教育部部長 米倉信岳先生(後列左)キャリアデザイン科科長 浦川幹雄先生(後列中)教務部部長 尾藤直樹先生(後列右)地元企業と連携して引き手をデザイン。商店街で接客・販売する。推薦などで進路が早く決まった生徒に向けて実施した企画だが、まだ決まっていない生徒の参加もあるという。412018 OCT. Vol.424

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