キャリアガイダンスVol.424
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大学受験など一定のハードルを乗り越えた学生をポテンシャル採用し、自社で丁寧に育ててきた日本企業に今、その余裕はありません。そのため、すぐに役立つ人材が求められるようになってきたわけですが、外国出身者も増えるなか、日本の学生の弱さも目立つようになりました。 その点、日本工学院専門学校には、1947年の創立以来一貫して、企業連携、インターンシップ、そして、現場の一線で活躍する教員による指導といった実学教育を行ってきた自負と強みがあります。「理想的教育は、理想的環境にあり」という言葉は、施設や設備の充実を指すだけではありません。例えば、企業の方々の意見を取り横断型の課題に取り組めることも本校の強みです。 同時に、各分野の専門性を究めることが大切なのは言うまでもありません。本校では「教育設計図」といって、就労に必要な専門スキルなどを明示し、それらが身に付いたかどうかを段階的に確認するクオリティーコントロールにも力を入れています。学修ポートフォリオに近い発想を、いち早く取り入れた形です。 法人の取り組みとして、この6月、八王子地域にある高校と教育連携協定を結びました。今後、こうした連携を広げていくなかで、個人的には、多摩地区の高校に対するIT教育の支援をしたいという思いが強くあります。加えて、ものづくりに対する支援です。ロボットコンテストや放送コンテストに参加する高校の多さからもわかる通り、ものづくりに興味をもつ高校生は多いのに、進路選択でそこから離れてしまうケースが多いことが残念でなりません。 いい会社に入れば安泰という時代は終わりを告げました。これからは、何を自分の人生の中心に据えるかという、生き方が強く求められる時代。そういう観点から後悔しない進路選びをしてほしいと心から願います。【理事長プロフィール】ちば・しげる●1955年生まれ。成城大学文芸学部卒業。株式会社朝日広告社を経て、83年学校法人日本電子工学院(現 片柳学園)入職。副理事長、日本工学院・日本工学院八王子専門学校学校長などを経て、2018年4月より現職。【学校法人プロフィール】1947年学園創立。日本工学院専門学校、日本工学院八王子専門学校、日本工学院北海道専門学校に加え、東京工科大学を有する。日本工学院(日本工学院専門学校・日本工学院八王子専門学校)では、クリエイター、デザイン、ミュージック、IT、テクノロジー、医療・保育、スポーツの7つのカレッジに39学科117専門分野を設置。生き方が問われる時代。自分の人生の中心に何を据えるか、そうした観点で進路選びを 入れ、毎年カリキュラムを見直す「循環型カリキュラム」。ほぼすべての学科で、企業とアドバイザー契約を結び、社会の変化にアジャストしています。 特に変化が著しいのが、ものづくりの世界です。匠の熟練した技能はクラウドに蓄積され、ロボットがそれを代替。3Dプリンタによって誰もが製造者や工場主になれる時代に、日本のアドバンテージをいかに守っていくかが問われています。一つは、知恵や技術を集合させること。義足の製作に当たり、機械工学だけではなく医療の知識も必要なように、工業技術者にも感性が、デザイナーにも工学の技術が求められるはずです。その点、117分野に及ぶ多彩な学科があり、̶変革に挑む̶まとめ/堀水潤一 撮影/平山 諭学校法人片柳学園理事長千葉 茂532018 OCT. Vol.424

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