キャリアガイダンスVol.426
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482019 FEB. Vol.426図1 コーチングの位置づけ生徒主体で目標達成していくためには、コーチングスキルが参考になりますィーチングとカウンセリングの間のような関係だととらえるとわかりやすいと思います。授業のような集団を相手にして「教え、導く」ティーチングから、個を対象に寄り添い、話を深めていくカウンセリングへ。コーチングはその中間に位置すると考えら 今回のような目標(受験に合格する)が明確な場合の面談には、コーチングスキルを活かすといいでしょう。 コーチングスキルは、図のようにテれます。普段ティーチングを主に行っている先生方にとっては、いきなりカウンセリングスキルと言われるよりも取り組みやすいスキルだと言えます。むしろ、日頃の授業のなかで生徒との双方向のやりとりを重視している先生は、普段からこのコーチングスキルを活かしていると言えます。 まず、コーチングで大切なのは、生徒との関係が「対等」であるということです。一方的に教えるのではなく、主導権はあくまでも生徒にあります。具体的な計画を与えるのではなく、生徒と協議をし、お互いの同意を得て、行動を決定する。その一連の流れを、面談のなかで行います。 コーチングでは「質問」を大事にします。前ページの「こんな面談にできると」を見ていただくと、最初は、「手応えはどうだ?」というオープンクエスチョンで始め、生徒の感情に寄り添います。その後は「国語は何割くらい?」といったように、生徒にとっては答えやすいクローズドクエスチョンを重ねていきます。そしてその後に「じゃあ、どうしたらいいと思う?」と、またオープンクエスチョンによって考えを深めていく。このように質問技法を交互に使い分けることによって、うまくいっている部分、課題がある部分を、徐々に気づいていけるようにすることが大事です。 また、質問をする際には、過去質問と未来質問を意識して、前向きになっていける質問の構成を考えることが大切です。例えば、先ほどの国語や英語が何割できたかという問いは、過去の事実を確認しています。漠然と「できていない」という意識から、できていること・できていないことが明確になり、それに対して「じゃあ、どうしたらいいと思う?」という未来を予測する質問によって、前向きな気持ちになれるよう支援します。 コーチングで重要なことに「承認(アクノレッジメント)」があります。存在に気づいているという「認知」、あなたを見ていますという「関心」、わかっていますという「理解」、認めていますという「承認」、あなたは素晴らしいという「称賛」。これら全体を通して、相手を承認していく。つまり、無闇に誉めたり励ますことではなく、日頃から生徒への関心や理解を示し、そのうえで声かけしていくことも、停滞する生徒の支援には欠かせないのです。苅澤生よるウセン解間先にカンリグ説ティーチングとカウンセリングの間をとるコーチング質問技法を使い分けて、前向きに気づきを深めていく●苅間澤先生が薦めるコーチングの参考図書小・中学生のケースですが、学校場面でのコーチングが漫画仕立てでわかりやすく理解できます。『教師のための子どもが動く!コーチング50』神谷和宏著金子書房『図解 部下を伸ばすコーチング』榎本英剛著PHP研究所1999年発行『部下を伸ばすコーチング』に図解を加えた改訂版。コーチングの基本的な考え方がしっかり理解できます。ティーチングコーチングカウンセリング対象一斉授業などでの集団関係性教える・教わる広く深く対象チームや個人関係性実践者と支援者(コーチ)対象個別相談などの個人関係性クライエントとカウンセラー

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