キャリアガイダンスVol.426
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策定済・計策定予定すでに策定されたものがあり、特に見直す予定はないすでに策定されたものがあるが、見直す予定すでに策定されたものがあり、見直しは未定現在策定しておらず、これから策定する予定現在策定しておらず、対応は未定現在策定しておらず、新たに策定する予定もない無回答策定済・計策定済+策定予定・計36.664.445.871.539.467.330.060.432.059.62018年全体(n=1203)大短進学率別95%以上(n=214)70~95%未満(n=327)40~70%未満(n=230)40%未満(n=413)(%)カリマネ、授業改善、探究、キャリア教育…新カリキュラムに向けて動き出す高校を受けている高校では取り組みが先行しており、SSHやSGHの指定校が多い進学率上位校で策定が先行していると思われる。 「カリキュラム・マネジメント」の取り組みの課題についてたずねたところ(図2)、「教科横断的な視点での教育内容の組織的配列」43%、「実施、評価、改善のPDCAサイクルの確立」43%、「各教科等の教育内容を相互の関係で捉える」42%がほぼ同率で並び、3大課題となっていることがわかった。 ただし、状況は前述の「育みたい資 新しい学習指導要領の柱である〈学習者主体での資質・能力の育成〉を踏まえ、自校で「生徒に育みたい資質・能力」を既に策定している学校は37%。「策定予定」28%まで含めると合わせて64%、3校に2校がすでに新カリキュラムの策定に向けて動き始めている(図1)。 「策定済・計」の割合を大短進学率別に比較すると進学率上位校で高く、40〜70%の進路多様校で低いという傾向であった。 データの掲載は割愛するがSSH、SGH、都道府県の研究指定など、2016〜2018年に何らかの指定編集部では昨年10月に高大接続改革に焦点をあてた調査を実施。2020年に向けた入学者選抜や新学習指導要領への取り組みなどについてたずねました。今回は、そのなかから「新学習指導要領」の調査結果を紹介します。調査報告リクルート進学総研「高校教育改革に関する調査2018」64%が新カリキュラムの策定へ生徒に育みたい資質・能力とカリキュラム・マネジメント4割が育みたい資質・能力を策定済。予定含めると6割強「教科横断的視点の配列」「PDCA」「教科の相互関係」が3大課題「生徒に育みたい資質・能力」の策定や見直し状況(全体/単一回答)図1カリキュラム・マネジメントの課題の背景フリーコメント1〈教科横断的な視点での教育内容の組織的配列〉●今までは教科ごとに教科書に縛られすぎた指導になっていたと思われるので、今後は汎用性のある資質・能力を育成するために教科を超えて、しかも1時間単位ではなく単元ベースで意図的・計画的にカリキュラムを組む必要があると思われる(埼玉県/県立/普通科)●各教科、科目の学習を通して身に付けさせるべき資質、能力の整理が不十分。各教科の本質を踏まえて、教育内容を構造化するという発想が教員に乏しい(広島県/県立/普通科)〈実施、評価、改善のPDCAサイクルの確立〉●サイクルを回す仕組みが必要。教員の力量向上も必要(北海道/道立/普通科)〈各教科等の教育内容を相互の関係で捉える〉●各教科の力が強く、外部から指導計画、方法に口をはさめない状況がある。新学習指導要領では、教科を超えた学習活動が求められているのに、このことに関する理解が進まないと感じる(兵庫県/私立/普通科)〈校内の人的・物的資源等の適切な配分〉●業務負担の偏り、教員間のスキル・能力、意欲の差が、さまざまな場面でネックになっている(秋田県/県立/普通科)●多忙な状況で、先生方が他教科の内容まで考慮する余裕がない(福島県/県立/普通科)〈まだ取り組めていないのでわからない〉●一部の教員の間では重要性を理解しているが、学校全体としては問題視されていない(静岡県/県立/総合学科)「高校教育改革に関する調査2018」結果詳細は、リクルート進学総研サイト(http://souken.shingakunet.com/research/)でご欄いただけます。502019 FEB. Vol.426
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