キャリアガイダンスVol.429
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⦆「10年先、20年先に役立つ人材の育成」という建学の精神や、それに基づく「伝統は、たちどまらない」という姿勢の下、愛知淑徳大学は挑戦を続けてきました。1995年には「違いを共に生きる」という理念を掲げ、男女共学体制へと移行。文学部だけの小さな学び舎は、9学部13学科体制にまでなりました。 ただ、困難を伴うゼロからの改革は2004年の医療福祉学部(現 健康医療科学部、福祉貢献学部)とビジネス学部の新設でひと区切りついたと思っています。それ以降は、大規模な学部学科の再編を含め、すべて内部変革です。傍目には見えにくいでしょうが、そこは大きな差。まったく新しするべきでしょう。 前述した「違いを共に生きる」という理念には、それを実現するための3つのテーマを掲げています。すなわち、「地域に根ざし、世界に開く」「役立つものと変わらないものと」「たくましさとやさしさを」です。 「地域に根ざし」という点では、地域の人たちと連携した学びを支援するコミュニティ・コラボレーションセンターも活用しながら、比較的専門性が高い学部が集まる長久手キャンパスを中心に力を入れていきます。 「世界に開く」という点では、すべての授業を英語で実施しているグローバル・コミュニケーション学部を核に、留学生の受け入れも増やすなど、星が丘キャンパスのグローバル化を推進していきます。 「役立つものと変わらないものと」という点では、現代社会が求める実践的な力だけではなく、いつの時代においても必要とされる普遍的な力の育成を大切にしたいと思っています。ゼミやフィールドワーク、ボランティアにおける討論や生きた学びなどを通して、コミュニケーション能力を高めたり、立場を超えて互いを認めあったり。そうした基本を身に付けてほしいのです。そのうえで、「たくましさとやさしさ」を兼ね備えた人になってほしいと願っています。【理事長・学園長プロフィール】こばやし・もとふみ●1945年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。アイオワ州立大学大学院言語学専攻修士課程修了。84年愛知淑徳大学文学部教授。89年愛知淑徳大学学長。91年4月より現職。【大学プロフィール】1905年愛知淑徳女学校設立。75年愛知淑徳大学開学。長久手キャンパスに文学部、人間情報学部、心理学部、創造表現学部、健康医療科学部、福祉貢献学部。星が丘キャンパスに交流文化学部、ビジネス学部、グローバル・コミュニケーション学部の9学部13学科を擁する。内から湧き上がる内部変革で「違いを共に生きる」という理念の実現に向けて邁進い分野の学部新設は、人集めを含め、何もないところからのスタートです。しかし、内部変革の場合、「こうすればよりよくなる」「こんなこともしたい」という内から湧き上がってくる思いが原動力。先生方の知恵や人脈を活かすことが可能です。2016年のグローバル・コミュニケーション学部、2017年の健康栄養学科などはまさにそのように誕生しました。 ですから、流行を追ってつくった学部学科は一つもありません。社会のニーズに応えることは重要ですが、市場調査をしたところで、5年後どうなっているかわからないのが今の時代です。であるならば、日々学生と接している教員の思いや見識に耳を傾け、優先̶変革に挑む̶まとめ/堀水潤一 撮影/コンドウミカ学校法人愛知淑徳学園(愛知淑徳大学)理事長・学園長小林素文612019 OCT. Vol.429

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