キャリアガイダンスVol.430
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画一には行わず、「1人以上4人以下の班」ごとに、生徒が何をやるか自分たちで計画し、それぞれのペースで実行し、振り返りで次の改善点を考える、という形で進めている。 授業中、樫﨑先生はほとんど指導しない(ただし人と関わるのが苦手な生徒には、入学後の最初の体育履修時に、生徒同士で質問やお願いをするときのやり方を丁寧にレクチャー)。その代わり、残り約10分の振り返りの際に、「なぜこのメニューにしたのか、やったことは目的に合っていたか、次回どうしたらより良くなるか、仲間と話してノートに書いてね」とくり返し呼びかける。 例えばある班は、後半にやる器械運動を見越して、関節をほぐす柔軟運動を念入りに行った。ある班は後半のバドミントンに向けて、体力をつけようとランニングを多めにした。ある生徒は己の体力不足を自覚し、バドミントンで「コースを狙い相手を揺さぶる」頭脳プレーを心がけた。 そうした各自の工夫を、樫﨑先生は毎回提出してもらうノートで確認、工夫や気づきには「素敵だね」などと称える言葉を、うまくいかない悩みには「姿勢はどうなっている?」などと思考を促すヒントを返していくのだ。 成績評価もノートを軸に行う。初回に配るプリントで、運動能力の高低ではなく、「上達や向上を目指し、工夫する・考える」ことを続けた人を評価すると明示しているからだ。※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.430)【領域を通したデザイン】体育/体つくり運動と選択体育(器械運動・球技・ダンス)科目・領域名教科書、各種目の参考書、同僚の星野有先生が自作したマグネット教材自分の課題を見つけて、友達の課題を知りつつ、自分たちに合ったメニューを考え、実施する領域の目標●領域の進め方(15時間前後 90分〔2コマ〕×10回前後)1回目2回目3回目以降オリエンテーション「樫﨑先生の思う体育の目標と評価基準」を提示。続いて生徒が「自分の思う体育の目標と評価」を考え、各自がノートづくり計画・実行・振り返り体力・筋力・柔軟性などを鍛える運動メニューを各班が考え、実行。約10分の振り返りで計画どおりできたか、次はどうするか考えるより良い計画・実行へ前回の振り返りを参考に運動メニューを考え、実行。約10分の振り返りで計画どおりできたか、次はどうするかさらに思考生徒による今後の計画選択種目について数回の授業内容を生徒が計画。1回目を実行し、約10分の振り返りで良かった点や改善点を確認計画の実行・振り返り前回の振り返りを踏まえつつ、計画した練習や試合を実行。約10分の振り返りで良かった点や改善点をさらに見出す班づくりと種目の試行1人以上4人以下で班をつくり、各班が選べる種目(器械運動、球技、ダンス)をやってみる1コマ目2コマ目●体つくり運動:運動メニューを生徒が考え、実践後、より良い運動にする次の工夫も考える●選択体育:上達するための取組を生徒が計画。毎授業、自分たちの課題と改善点も話し合うマグネットを活用し25分の運動メニューを生徒が計画(慣れてきたらマグネットは使わず30~35分のメニュを計画)。実行後、できたこと、次回の工夫を班で確認、ノートに記入。「ゲームを楽しむためにまずパス練習から」などと生徒が複数回の授業の取組を計画。毎授業の振り返りで、課題(例えばパスの正確さ)と改善点も話し合い、ノートに記入。授業の1回目で示す体育の評価について。運動能力ではなく「上達や向上を目指し、工夫・考える」ことを評価すると明示している【授業実践のポイント】前半の体つくり運動でも、後半の選択体育でも、最後の振り返りでノートに「今日の工夫」と「次回の改善点」を記入。だからこそ常に考えて取り組む体育になる。222019 DEC. Vol.430

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