キャリアガイダンスVol.430
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4月8月12月6月10月2月5月9月1月7月11月3月3年1年ねらいテーマ主な行事(進路関係)2年ねらいテーマ主な行事(進路関係)ねらいシマレ ガンバレの醸成 「自らの進路をデザインする」ために必要な力を広げ、深める!学びのフローラ新生活への適応・学習観及び学習スキルの転換「実」の開発・活用への転換「実」の開発・学習観及び学習スキルの活用力の向上・「想」の充実に向けて「想」の充実・活用から受験実戦力へ「想」の開発・学習観及び学習スキルの転換と確立「想」の開発・学習観及び学習スキルの習得「実」の開発・活用への転換準備実戦力の定着を意識文理選択オープンキャンパス参加旭東アカデメイアAP研究※オープンキャンパス参加学びのフローラ3年次教科選択旭東アカデメイアAP研究※シマレ ガンバレの熟成 「自らの進路をデザインする」ために必要な力を伸ばし、強める!シマレ ガンバレの体現 「自らの進路デザイン」を形にする!たのが、「学びのフローラ」だ。生徒が現在の自分と大学での学びや社会との接点を見つける機会と位置付け、大学の教員や同校の卒業生、地域で活躍している人などを呼び、講演会や座談会、交流会といったかたちで、月に1回程度開催している(図2)。参加は希望制で、毎回30〜60人ほどが参加。この5年間で地域の人とのつながりが広がり、今年度は学びのフローラがきっかけで英語部と地域活性化協議会との合同プロジェクトが始動し、地元のレストランの英語メニュー表づくりに取り組んでいる。 また、夏休みには「学びのフローラ」の道外ツアーも開催。企業で働く卒業生訪問、北海道外の高校との交流、東大のオープンキャンパス参加などを通して、視野を広げ、大学での学びや社会で働くことのイメージを養う機会となっている。 学びへの動機・意欲の育成や自分の未来像の具体化と並行して行っているのが、「アドミッション・ポリシー研究」を通した具体的な志望校選択の指導だ。数年前までは、「地元に残りたいから旭川市内の大学、偏差値が高いから医学部…といった理由で志望校選択をした結果、大学進学後にミスマッチで大学の学びについていけないことが課題となっていた」(花尻先生)という。「生徒には、自分が大学でやりたいことと、大学の使命や受け入れ方針、求める学生像が合致しているか、言うなれば、大学のし、それを面白いと思う経験をしてほしい」(花尻先生)というのが、先生たちの思いだ。 生徒が進路を考える際に参考になるロールモデルを示したい、という思いで始まっ思うことで、その先も自分で学び続けていける」と花尻先生は言う。それゆえ、成果や出来栄えではなく、各生徒が何かしらの価値を見いだしていくことを目的にしている。「自分の興味のままに調べたり行動したり考えたりして突き詰めることで、経済的価値、社会的価値、学問的価値を見いだ〝夢〞に共感できるか、ということをしっかりと確認したうえで志望校を選んでほしい。そのためには、大学のアドミッション・ポリシー研究が不可欠」と花尻先生は断言する。 同校のアドミッション・ポリシー研究は、1年次の10月と2年次の8月の2回にわたって総合的な探究の時間を使って行われる。2015年度に始まった当初から受け継がれてきたワークシートは、非常に完成度の高いものだ(ツール1)。1年次のゴールは、「アドミッション・ポリシーを読み込むことの重要性を理解し、自分の思いと重なる部分があるのかないのかを意識しながら、大学の教育理念を受け止めようとする素地を作ること」に据えている図1 3年間の進路指導計画(一部抜粋・再編) 今の自分と大学での学びや社会との接点を見つけるアドミッション・ポリシーを読み解き、自分との接点から進学先としての大学を選ぶ図2 「学びのフローラ」過去の講師・講演タイトル例講師講演タイトル川堀真人さん(北海道大学大学院医学研究科脳神経外科分野特任講師・東高45期)「脳は治る!~神経疾患に対する再生医療の最前線~」加藤博文さん(北海道大学文学部、アイヌ・先住民研究センター教授)「アイヌ民族の歴史遺産の魅力~北海道と世界を繋ぐ~」加藤礼記さん(ヴォレアス北海道運営、不動産経営・東高64期)「東京から地元旭川にUターン起業したわけ」齊藤涼太郎さん(株式会社FLUMA・東高65期)「人生をゲームに例えたときのルールの話」應武茉里依さん(東高64期)「世界一周中に 命のつぎに大切と言われるパスポートを盗まれた話」※AP研究=アドミッション・ポリシー研究402019 DEC. Vol.430

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