キャリアガイダンスVol.430
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リクルートサービスを活用した実践事例【学習】創立1997年/普通科(男女)生徒数1867人(男子1144人、女子723人)/進路状況(2019年3月実績)大学進学280人(うち海外大学進学2人)短大進学1人、その他80人 ノーベル生理学・医学賞受賞の大村 智氏が名誉学園長を務める開智中学・高校は、国公立大や医学部の現役合格者を多く輩出している中高一貫校。いち早く取り組んできた探究型の授業に加え、2018年からは生徒1人にタブレット端末1台を導入。これを機に大きく変わったのが、長年の課題だった英会話の授業だという。 「以前から、中学1年から高校2年までは、ネイティブによる英会話の授業を週1回行ってきました。しかし、1クラスの生徒に対してネイティブの先生1人では、生徒たちが話す時間は限られています。そこでICT環境が整った18年度から、中学3年と高校1年の英会話の授業でスタディサプリENGLISHの『日常英会話コース』を活用してみることにしました」と英語科主任の三原享晃先生。 『日常英会話コース』にはスピーキングやリスニング力を高めるさまざまなレッスンがあり、中学生から英検準1級程度まで7つのレベルに分かれている。 「生徒は週1回の授業(トレーニングクラス)で自分のレベルに合った課題を自由に選び、週4レッスンを行うのがノルマ。自宅学習の課題にするとやらない生徒がいるので、①授業内でも取り組ませ、進捗状況を教師が確認する。②完了レッスン数を学期末の評価に加える。この2点は必須です」と三原先生。導入1年後、英語力の向上に関するアンケートを生徒に実施したところ、「もっとネイティブの先生と話したい」と意欲的な声が上がってきたという。 その声を受け、同校では19年度から高校2年生を対象にネイティブクラスを開設。参加条件は①積極的に英語を話す。②生徒同士も英語で話す。③ネイティブクラスでの学習は学期末の評価対象には加えない。④『日常英会話コース』の課題にも自主的に取り組むことの4つ。 「厳しい条件にしたのは、それでも挑戦したい! という生徒たちに受講してほしかったから。手を挙げたのは、2年生の約1割。生徒が主体的に授業を選べる環境や、少人数制の理想的な英会話クラスが作れたのは、課題を行うトレーニングクラスと同時展開できたからです」と三原先生。 「スピーキングは好きだけれど、地道に勉強する英文法は苦手という生徒がいたんです。サプリの課題をがんばるという条件で2学期からネイティブクラスへ移ったら、本当に英語が楽しくなって、今、サプリの課題を一番多くやっています。機会を与えれば、生徒は力を伸ばせる。そう実感しています」と、トレーニングクラス担当の佐藤いつほ先生。 同校では、来年度からは高校1年生も英会話クラス選択制を考えているという。ネイティブによる英会話も、1人対生徒1クラスでは、話せず、効果も上がらない課題サプリ課題はトレーニングクラスで。意欲ある生徒は、課題+ネイティブクラス活用取材・文/丸山佳子 英語4技能 自学習慣 レベル別指導【活用キーワード】スタディサプリENGLISH『日常英会話コース』活用法● 2018年~:自分のレベルに 合わせた課題を週1回の授業+αで行う トレーニングクラス開始● 2019年~:トレーニングクラスと同様の 課題にも自主的に取り組むことが 参加条件のネイティブクラスを開設開智中学・高校(埼玉・私立)初年度は中学3年と高校1年、現在は中学3年~高校2年で実施。課題のノルマは週4レッスン。2レッスンは授業、残りは自宅学習が基本という。「授業では、声を出すのが恥ずかしい生徒もいるため、リスニングとスピーキングの時間を分けています。高校2年では、英検2級程度のレベル6のレッスン完了が一つの目標」と、佐藤いつほ先生。「課題をやるだけでは物足りない生徒がいるなら、少人数の英会話クラスをと提案し、このクラスができました。英会話だけでなく宿題も多い。生徒たちには多くの情報と機会を与えることが大切です」と、担当のピーター・ブラウン先生。この日のクラスは生徒6人。「地球問題を考える」をテーマにグループワークをし、次週が発表。授業はもちろん英語のみ。中学3年から1年半で、高3程度のレベル6まで370レッスンを完了。毎朝、朝食前に1時間、1レッスンと決めて続けてきたので、外国の人と話すときも、すっと英単語が出てくるようになりました。英語はアウトプットする環境が大事だと思うので、サプリの「なりきりスピーキング」が気に入っています。(高校1年・土江 翼さん)●もともと英語は苦手でした。でも、4月から『日常英会話コース』のレベル1・2で中学英語の基礎を復習したことで苦手意識がなくなり、日常的な英会話が身についてきました。今はレベル3。通学前や夜にスピーキングのレッスンをしていると、両親から「うまくなったね」と言われるのも嬉しいです。(中学3年・武内彩夏さん)高校1年でサプリを使い始めた当初はレベル5でしたが、今はレベル7。音声を聞き取り、単語をタイプしていく「ディクテーション」のレッスンを集中的にやったことで英語が聞き取れるようになり、話す力もついてきたと思います。ネイティブクラスに参加したのも、サプリでつけた力をもっと伸ばしたかったから。ピーター先生と直接英語で話せるのは、楽しいです。(高校2年・諸岡千恵さん)●サプリのレッスンは、授業では学べなかった日常英会話の言い回しや、省略の言葉などがわかるところが楽しいです。ネイティブクラスも、夏休みの思い出をキーワードにして、それに関連した英単語を次々に広げていくなどの授業があって、面白い。宿題があるので、サプリの課題と両方をこなすのは大変ですが、英語力はすごくアップしたので、これからもがんばります。(高校2年・関根彩華さん)英語力強化を目的に、2つのクラスを用意。生徒が主体的に授業を選べる環境をつくる英語科ネイティブクラス担当ピーター・ブラウン先生英語科高校2年担当佐藤いつほ先生英語科主任高校1年担当三原享晃先生652019 DEC. Vol.430
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