キャリアガイダンスVol.431
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っていないときに励ます」(70%)と続くが、8項目が5割を超え、ポジティブな働きかけを日常的に行っている保護者が多いことがわかった。 では前段の教育改革を踏まえるとこの日常行動に変化は生まれるのだろうか。「教育改革を踏まえ『特に今後心掛けたい』と思うこと」を選んでもらったところ(折れ線グラフ参照)、1位は「『自分で選択し、それに責任をもつ』ことが大切だと言っている」(30%)。「お子さんがチャレンジできる機会を創ったり、増やしたりしている」(28%)、 次に日常生活での子どもとのコミュニケーションや行動について見ていく。図9の14項目について日常であてはまるかどうかを選んでもらったところ(棒グラフ参照)、1位は「『あなたはどうしたい』『あなたはどう思う』とお子さんの意見を尊重している」(76%)、2位「『自分で選択し、それに責任をもつ』ことが大切だと言っている」(74%)、3位「お子さんが悩んでいたり、うまくい3位「ニュースや社会の動きなどについて一緒に考えたり会話している」(26%)、4位「『あなたはどうしたい』『あなたはどう思う』とお子さんの意見を尊重している」(24%)までが僅差で続いた。なかでも日常生活では4割に満たなかった「チャレンジする機会の創出や増加」を、教育改革を踏まえて特に今後心掛けたいとする保護者の意識変化に注目したい。 子どものやる気を高めるために心掛けていること(フリーコメント3)を見ても、「失敗してもまた再チャレンジすればいいと励ましている」「知らない世界がたくさんあることを伝えるようにしている」など、意識的に自立やチャレンジを促すことを心掛けている回答も散見された。「自分で選択し、それに責任をもつ」ことが大切だと言っているお子さんを褒めている地域とのかかわりについて会話したり、行事に参加したりしているお子さんがチャレンジできる機会を創ったり、増やしたりしている保護者もチャレンジしている姿を見せるお子さんの行動に口出しや干渉をしないニュースや社会の動きなどについて一緒に考えたり会話しているお子さんが悩んでいたり、うまくいっていないときに励ますお子さんに「夢や目標を大切にしなさい」と言っているお子さんが失敗をしないように、保護者ができることを先回りして考える「あなたはどうしたい」「あなたはどう思う」とお子さんの意見を尊重している高校で何を学んでいるのかなど、高校での生活に関して会話しているお子さんと意見が異なるとき、頭ごなしに否定しないお子さんがすることを保護者が決めたり手伝ったりする特に心掛けたいこと73.637.551.276.056.232.156.255.769.553.827.222.120.617.230.027.525.724.216.616.114.713.010.89.06.96.02.41.5日常であてはまること2019年全体 (n=1722)806040200(%)日常であてはまること特に心掛けたいこと保護者うか。社会で働くにあたって必要とされる能力を経済産業省が定義する『社会人基礎力』から12の能力要素を提示し、高校生と保護者にそれぞれ「必要とされるか」「それを現在持っているか」をたずねた(図10)。保護者が考える必要な力の上位3項目は「主体性」「実行力」「規律性」、高校生は「主体性」「実行力」「発信力」であった。現在持っている力とのギャップで不足度合いが大きかったのは、親子とも「主体性」「発信力」「実行力」となった。 ではそれら社会で必要とされる力を身に付けるために学校生活を中心とした活動全般の中でどんな場が有効と思うかを保護者と高校生双方にたずねたのが図11だ。 では、高校教育に対して保護者はどのような期待や要望をもっているだろ子どもとのコミュニケーションや行動:「日常であてはまること」と「教育改革を踏まえて特に心掛けたいこと」 (保護者/あてはまることは複数回答、心掛けたいことは3つまでの複数回答)図9※「特に心掛けたいこと」の降順ソート※「日常であてはまる」は「とてもあてはまる」「あてはまる」の合計※棒グラフの色が濃いものは50%以上の項目主体性を育みチャレンジを促し社会の動きを考えさせる教育改革を踏まえて変わる親子のコミュニケーション将来必要だが現在不足している「主体性」「発信力」「実行力」高校への期待と要望社会で必要とされる能力の育成に期待「主体的に学ぶ授業」と「探究学習」502020 FEB. Vol.431
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