キャリアガイダンスVol.433
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 メカトロ部に所属して部長を務めているのですが、3~4月は夏に開催される大会に向けて活動を始める大事な時期なので、休校が決まったときは部活ができなくなることが何よりもショックでした。勉強面でも不安が募ってきた矢先に、夏の大会の中止が決定。目標を失ってしまい、心が折れそうでした。とはいえ、大学受験が控えているのでいつまでも落ち込んではいられず、気持ちを切り替え、生活面でも自分なりのルーティンを決めて、勉強に力を入れるようになりました。不安や焦りを感じながらもペースを乱さずに動けたのは、学校で使ってきた手帳を休校中も使い続けたことが大きかったと思います。PDCAサイクルを回しながら、自分自身を整理することができました。1日の学習内容や学習時間、振り返り、次に向けての思いなどがびっしりと書き込まれた手帳。メカトロ部ではWRO(World Robot Olympiad)への出場を目指し、自律型ロボットの制作に励んでいる。Q2その後、当初の思いや受け止め方、もしくはご自身に変化はありましたか?御殿場高校3年生 湯山龍希さんペースが乱れなかったのは、手帳でPDCAを回せたから●GW明けからはオンラインで授業が始まったが、5月からで間に合うのだろうかという不安があった。●自分で計画を立てて自主的に勉強することが自分にとってこんなに難しいことだったんだと気づいた。●一部の科目でオンライン授業が始まり、生活・メンタル面も学習面も少し安定した。●休校期間を周囲と差をつけるチャンスとポジティブに捉えるよう努め、勉強に力を入れるようになった。●オンライン授業で先生とリアルタイムにつながれたときには、予想以上の安心感があった。学べる環境があることをありがたいと思った。●先生方からのメッセージ動画が配信され、すごく励みになった。●休校が長引くにつれて、友達と会えなくて寂しい気持ちは募ったけど、学校が始まったら大変なこともあるので、休校自体は嬉しかった。だんだん、勉強しなきゃという気持ちにはなった。●行き先が見えず、広がる感染への不安もあった。プリント課題に取り組んだものの、難しくても誰にも聞けず、モヤモヤが募った。●休校が延長されて最初は嬉しかったけど、暇すぎて気持ちがダレていった。5月にテストが行われることになり、勉強をしなきゃという気になった。以前は周囲に頼っていたけど、自立を意識して行動するようになった。●他の人たちがどれくらい勉強しているかわからないなかで、自分はちゃんとできているのかが客観的にわからず、不安や焦りを感じるようになった。●授業動画が配信されたが、通常の授業とは違ってその場で質問ができないのはストレスだった。●学校に行けずテストも受けられないという状況のなかで、自分がどれくらい理解できているかという指標がなく、学力が低下しているのではと不安になった。●生活習慣を意識するようになり、家事なども進んでするようになった。●課題でこれまでの復習はできても新しい分野は学べないので、遅れが心配になった。●入学式もなく高校生になった実感がなくてダラダラしていたが、このままじゃヤバイと思い始め、スタディサプリを使って予習を始めた。生徒たちは何を思い、教師はどう動いた? そして、見えてきたもの生徒は何を思い、どう変わっていったのか92020 JUL. Vol.433

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