キャリアガイダンスVol.436
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タビューからも明らかになっている。 その一方で、企業が重視する「会社のビジョンや経営戦略に共感できること」のスコアは低い。図11の項目で重視しないものについても尋ねたところ、会社のビジョンや経営戦略への共感について、普通科の30・3%、普通科以外では34・1%が「重視していない」と回答している。 当事者調査では高校での就職活動において、何社の情報に触れているかを尋ねた(図12)。「求人票や企業情報を1社以下と回答した。そして、4項目すべてにおいて「0または1社」と回答したのは55・4%であった。 しかし、前頁のコメントにもあるように当事者は幅広い職業を知ることや、複数社の見学をしたかったなど、比較検討の機会を望んでいる。 高校教員が、生徒の就職先決定において重視していることは何だろうか。調査の結果からは、「生徒自身のやりたいこと」「向いていること」「労働条件や福利厚生がよいこと」が挙げられている(図11)。 生徒の「やりたいこと」は最初から明確なわけではなく、「やりたいこと」「向いていること」は、教員が求人票を提示したり、応募企業を決め、応募動機を面接練習で尋ねたりしながら少しずつ固めていく。そうしたプロセスのなかで、生徒のやりたいことや向いていることを引き出していることがイン調べたり、企業の担当者から説明を聞いた社数」では67・2%が1社以下と回答し、「職場見学や職場体験(インターンシップ)に参加した社数」では82・2%が1社以下、「採用選考に応募した社数」は74・1%が1社以下、「内定(内々定)を獲得していた社数」は90・4%がているのかを、高校に尋ねた。その結果、図13にあるように、進路先決定については約70%の高校が「学校が担うべき キャリア教育・就職指導について、学校単体で行うのか、外部機関と一緒に行うのか、外部機関に任せたいと考え※「とても重視している」「重視している」「重視していない」「まったく重視していない」のうち、「とても重視している」と回答した学校の比率1※社を調べ、1社を見学し、1社を受け、1社に内定した生徒は55・4%職業指導は高校と外部機関との連携で実施就職先企業決定において教員がもっとも重視していること図11就職活動の際の接触社数図12世間的に名前の知られた会社であること会社のビジョンや経営戦略に共感できること組織の社風がよいと思えること労働条件や福利厚生がよいこと総合学科その他全体普通科専門科15.4%5.9%12.9%5.1%0.0%2.9%3.3%13.3%13.6%0.6%0.0%4.3%0.0%26.9%14.3%30.0%33.3%40502030100出典:高校調査出典:当事者調査生徒自身の「やりたいこと」と一致していること39.4%31.4%47.1%16.7%38.1%生徒の「向いていること」と一致していること38.9%25.7%44.3%36.7%38.4%26.8%13.6%3.9%1.3%102030405060708090採用選考に応募した社数74.1%19.6%求人票や企業情報を調べたり、企業の担当者から説明を聞いた社数67.2%19.4%13.4%内定(内々定)を獲得していた社数90.4%8.3%1.3%職場見学や職場体験(インターンシップ)に参加した社数82.2%14.4%3.4%10003.9%1.3%26.8%38.1%38.4%上記4つの項目すべてが0または1社である者55.4%0~1社2~3社4社以上※「企業調べ」「職場見学・体験」 については、0社の者も含む6.3%402021 FEB. Vol.436

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