先生たちの対話が再び実践の話になりつつも、お互いの経験やモヤモヤを開示することで徐々に探究的になってきていました。そこで再度テーマに即した問いを投げかけて、フェーズの転換を試みました。ファシリテーターの意図ここまでの話を踏まえ、「高校で育むべき主体性」とは?グループ分け前のチェックインで、Aグループのメンバーは積極的に話すタイプと判断。私の介在なしでも対話は動くと思い、任せました。ファシリテーターの意図どなたかぜひ、口火を切ってください自身の活動と現状のモヤモヤを吐露する先生たち「主体性とは?」には答えはなく、場合によっても変わる。自分自身は育成するために講義型ではなくWS型の授業をやっている。寺崎理科担当の私もWS型授業やプレゼンを実施しているが、授業という設定の中で出てくるものが生徒の主体性かは正直わからない。斉藤そもそも「主体性って何だ?」というモヤモヤを抱えている。担当している学校広報にも生徒を巻き込んでいるが、そこでの経験は主体性につながっていると言えるのか…辻生徒の主体性を育む取組や具体的な手法の話で盛り上がってきたので、主題に戻す方向づけの意味で問いを発しました。ファシリテーターの意図ご自身が主体性を発揮した体験は?一瞬自身の話になるものの、再度モヤモヤの話に…広報に生徒を巻き込んだのは自分の主体性だったかもしれないが、テーマを与えられて動く生徒は主体的なのか?というモヤモヤは消えない…辻学習指導要領には主体的という言葉がたくさん並び、主体性を強要されている気もするが、「主体性を育む」の主語は教師。例えば授業では「問い」を設定すれば生徒は動いてくれる。設定が大事なのでは。寺崎生徒の主体性のために設定や仕掛けが必要なのは面白い。それについてもっとみんなで語りたい。斉藤「自分ごと化」という言葉を共通項に語り合う今までの3人の実践などから、「ある設定があったときに、自分ごと化する」ことが高校で育むべき主体性では?辻寺崎さんの「自分ごと化」は自分にぐっと入り込む感じだが、私の場合は近づくくらいのイメージで、微妙に違う。斉藤あらゆることを自分ごと化してぐっと入り込むことは難しいので、自分ごと化できる対象は、人や場合によって違うのかも。寺崎寺崎表現しにくい〝想い〟を外に出すことで自分たちの言葉を軸に新たな概念が生まれた辻先生寺崎先生斉藤先生渡邉さんフェーズ参加者に場を任せ、自由に対話してもらうお互いの日頃の実践やもっている課題感などを語り合い、知ることで、相互理解が進み発言のしやすい場になっていったフェーズ。フェーズ改めて主題に戻るお互いの想いや経験を語ったことで、主題に戻って考えたときに「自分ごと化」など共通のコンセプトを見出し始め、徐々に探究的な対話になっていったフェーズ。【 対話のテーマ:高校で育成すべき主体性とは何か? 】Aグループの対話グループセッション122021 MAY Vol.437
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