キャリアガイダンスVol.438
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学びと人生をつなぐ本質的な理由が高い。大短進学率別では、進学率の低い層でより導入が進んでいる状況があるが、進学率40%未満の学校で「生徒に自分の在り方生き方を考え、設計する力をつけさせるため」「社会人として必要とされる資質・能力を身に付けさせる等のキャリア教育を充実させるため」が高く、この意義・目的への共感が導入の鍵になっている可能性がある。 フリーコメントでは(掲載は割愛)、位置づけや負荷に対しての懸念も挙がっているが、「ポートフォリオに蓄積した情報を定期的に『キャリア・パスポート』へまとめさせ、活用し自己肯定感を育む取組として、担任団から評価を得ている」とポートフォリオと連動させて取り組んでいる学校もある。 調査からは、本格導入はまだこれからといった状況も見受けられるが、今後、中学校で「キャリア・パスポート」に取り組んできた生徒がそれを持って順次入学してくる。生徒のキャリア検討を途絶えさせないためにも、高校でどのように活用していくかの検討が期待されている。 文部科学省主導で2020年度より小中高で一斉実施とされている「キャリア・パスポート」の取組状況を見た(図16)。「学校全体で取組を始めている」34%、「一部の学年、学科・コースで取組を始めている」10%で「取組を始めている・計」は44%。一方、「認識しているが取り組んでいない/取り組めていない」34%、「認識しているが、実施する予定はない」7%で、その合計は41%であった。認識している層の中での導入・未導入の割合は拮抗している。昨年度からのスタートであったにもかかわらず、コロナ禍やさまざまな改革への対応が相まって、まだ導入しきれていないというのが現状ではないだろうか。 キャリア・パスポート導入校の実施理由は(図17)、「生徒に今の学びと自分の将来とのつながりを考えさせるため」63%、「生徒が主体的に進路を選択できるようにするため」49%、「生徒に自分の在り方生き方を考え、設計する力をつけさせるため」42%がトップ3で、昨年開始のはずが、コロナ禍や多くの改革のなかで実施は道半ば「キャリア・パスポート」の実施理由 (「キャリア・パスポート」取組校/複数回答)図17生徒に今の学びと自分の将来とのつながりを考えさせるため生徒が主体的に進路を選択できるようにするため生徒に自分の在り方生き方を考え、設計する力をつけさせるため社会人として必要とされる資質・能力を身に付けさせる等のキャリア教育を充実させるため生徒に集団や社会に参画する力・諸問題を解決する力をつけさせるため生徒に、よりよい人間関係を自主的、実践的に形成する力をつけさせるためその他特に思い浮かばない40~70%未満40%未満10721170~95%未満11695%以上75大短進学率別2021年全体51363.448.741.721.112.18.84.94.570.761.342.712.012.08.02.7―59.544.831.918.115.56.04.39.568.260.248.639.346.048.315.0 8.46.57.54.728.911.811.44.73.3806040200(%)n数2021年 全体95%以上70~95%未満40~70%未満40%未満※「2021年 全体」の降順ソート  ※「2021年 全体」より5ポイント以上高い数値を■色で表示キャリア・パスポート生徒が自分のキャリアについて小中高と考え続けられるよう、整備が求められる「キャリア・パスポート」への取組状況 (全体/単一回答)図16認識あり・計取組を始めている2021年全体1,156大短進学率別95%以上70~95%未満40~70%未満40%未満19231324040544.485.534.429.730.034.639.89.933.87.39.47.010.012.326.039.635.032.315.16.46.74.70.70.51.01.013.819.316.013.89.939.137.144.652.180.283.186.389.1取組を始めている・計認識あり・計n数(%)学校全体で取組を始めている一部の学年、学科・コースで取組を始めている認識しているが取り組んでいない/取り組めていない認識しているが、実施する予定はない「キャリア・パスポート」について、あまり理解していない無回答70.761.328.948.3「高校教育改革に関する調査2021」結果詳細はリクルート進学総研サイト(http://souken.shingakunet.com/research/)でご欄いただけます。教育、進路指導をどう転換していくか?「高校教育改革に関する調査 2021」調査レポート212021 JUL. Vol.438

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