下、2位は「傾聴力」35%、3位は「柔軟性」22%で上位の顔ぶれに変化はない。これら上位の「規律性」「傾聴力」とともに、「主体性」「課題発見力」「実行力」「発信力」などが経年で徐々にスコアを伸ばしてきている。なかでも「主体性」(17%)は、「状況把握力」(15%)を抜いて、今回調査では4位に浮上した。これらの能力の伸長は、主体性育成を目指して各学校が取り組んできたことや、コロナ禍のなかで生徒自身が普段と異なることに挑戦する姿から先生方が少しずつ手ごたえを感じている兆しではないだろうか。 しかし、「主体性」「課題発見力」「創造力」など【特に必要とされる能力】の上位項目のスコアと【生徒が現在持っていると思う能力】との差を見ると、まだまだGAPが大きい。 生徒に必要とされる能力は広範にわたり、教育現場への要求は年々高まっている状況ではあるが、このGAPを受け止め、学校として特に伸ばしたい力を明確にし、日々の教育活動で具体的にどう伸ばしていくのかを話し合うきっかけにしていただければと思う。図18は経済産業省で定義されている「社会人基礎力」の12の要素のうち、社会で働くにあたって【特に必要とされる能力】と【生徒が現在持っていると思う能力】をそれぞれ3つまで選んでもらったものである。【特に必要とされる能力】の上位を見ると、1位は「主体性」55%、2位は「課題発見力」42%、3位は「創造力」33%であった。3位にランクインした「創造力」は、前回2018年調査の23%から+10ポイントと大きくスコアを伸ばして「実行力」(30%)を上回り、順位が逆転している。また、「働きかけ力」も順位はまだ8位だが、2016年調査以降毎回スコアが伸びている。 一方、【生徒が現在持っていると思う能力】の上位は、1位が「規律性」で、そのスコアは58%と群を抜いて高い。以「主体性」「課題発見力」に加え、「創造力」が必要な力の上位に持っている力の上位は変わらず。「主体性」「課題発見力」が伸長も「必要度」のスコアには届かない7060504030201070605040302010※2021年の「特に必要とされる能力」の降順ソート(%)(%)55.259.060.317.014.212.122.927.028.313.09.39.716.312.813.14.24.34.742.445.044.15.43.02.820.215.717.122.421.722.415.915.617.814.719.220.232.723.416.96.34.56.717.920.722.54.54.73.214.112.115.034.733.832.329.829.035.313.311.27.917.615.111.76.85.77.010.610.313.5ーー57.954.351.6【主体性】物事に進んで取り組む力【発信力】自分の意見をわかりやすく伝える力【ストレスコントロール力】ストレスの発生源に対応する力【課題発見力】現状を分析し、目的や課題を明らかにする力【柔軟性】意見や立場の違いを理解する力【情況把握力】自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力【創造力】新しい価値を生み出す力【計画力】課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力【傾聴力】相手の意見を丁寧に聞く力【実行力】目的を設定し確実に行動する力【働きかけ力】他人に働きかけ巻き込む力【規律性】社会のルールや人との約束を守る力ひとつもあてはまるものはない0.29.111.213.42021年 全体(n=1,156)2018年 全体(n=1,203)2016年 全体(n=1,105)2021年 全体(n=1,156)2018年 全体(n=1,203)2016年 全体(n=1,105)00「高校教育改革に関する調査2021」結果詳細はリクルート進学総研サイト(http://souken.shingakunet.com/research/)でご欄いただけます。社会で必要となる力/現在持っている力必要な力の上位は経年で伸びているが、現状と必要性の間にはまだGAPあり社会で働くにあたって【特に必要とされる能力】と【生徒が現在持っていると思う能力】 (全体/3つまでの複数回答)図18【特に必要とされる能力】【生徒が現在持っていると思う能力】教育、進路指導をどう転換していくか?「高校教育改革に関する調査 2021」調査レポート232021 JUL. Vol.438
元のページ ../index.html#23